日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

コイン

◎古貨幣迷宮事件簿 「瀬川安五郎とあら川銀判」

◎古貨幣迷宮事件簿 「瀬川安五郎とあら川銀判」 十年前の雑銭の会定例会用の資料を再録し、幾らか加筆した。 あら川銀判 「大直利」について (雑銭の会 2012/08/25付資料) 以下は山田勲著「鉱山開発の先駆者 瀬川安五郎」(国書刊行会、1988年)の当該箇所を…

◎古貨幣迷宮事件簿 「C17 鍵屋茂兵衛 銭三貫文預」

鍵屋茂兵衛 銭三貫文預 ◎古貨幣迷宮事件簿 「C17 鍵屋茂兵衛 銭三貫文預」 盛岡藩御用金(お抱え商人のこと)鍵屋・村井茂兵衛の発行した預切手になる。 記年に「巳」とあるので、安政四年か明治二年となるが、概ね後者の方だろう。 この頃は四代目茂平衛の…

◎古貨幣迷宮事件簿 クイズ「この中で密鋳銭が何枚あり、どれが密鋳銭か?」

◎古貨幣迷宮事件簿 クイズ「この中で密鋳銭が何枚あり、そしてどれが密鋳銭か?」 (密鋳銭の数)①1枚、②2枚、③3枚、④4枚、⑤5枚、⑥6枚、⑦7枚、⑧ゼロ 密鋳銭クイズ 正解は⑤5枚。風貌は文政だったり明和だったりしているのだが、作り方が異なるのでそ…

◎古貨幣迷宮事件簿 「梅松天神のあれこれ」

梅松天神のあれこれ ◎古貨幣迷宮事件簿 「梅松天神のあれこれ」 「梅松天神銭」も「七福神銭」と同様にごく普通に見られる銭種だ。 状況が少し違うのは、「元は人間」の神さまだから、絵銭の割には動きがあるようで、雑銭の中からも出て来る。 全国どこにで…

◎古貨幣迷宮事件簿 「背盛鉄小様銭の仕分け」

背盛小様銭の色々 ◎古貨幣迷宮事件簿 「背盛鉄小様銭の仕分け」 鉄銭は状態の悪さもあり、判別が難しい。 そんな中、小様銭についてのみ限定すると、銭座別の仕分けが割合容易である。 小様銭について基本的な展開パターンは次の通り。 1)栗林前期 :橋野よ…

◎古貨幣迷宮事件簿 「N53 南部両面福神母銭」「N54 南部仰寶母銭(閉伊)小極印」

◎古貨幣迷宮事件簿 「N53 南部両面福神母銭」「N53 南部仰寶母銭(閉伊)小極印」 謎解きのゲームとしては、南部銭はとにかく面白い。 時間はかかるが、一つひとつ疑問のベールを剥がして行く楽しみがある。 さて、今日の出品物の解説はニ孔になる。 N53 南…

◎古貨幣迷宮事件簿 「どこまでが密鋳銭?」

◎古貨幣迷宮事件簿 「どこまでが密鋳銭?」 部屋の片づけに着手してからだいぶ時間が経ち、床や奥が見えるようになって来た。 長らく放り込んでいた品も次々出て来る。 鉄銭がひと包みあったので、中を検めると、大半が密鋳銭だった。 まったく触っていない…

◎古貨幣迷宮事件簿 「仙台鉄銭の地金」

仙台鉄銭の地金 ◎古貨幣迷宮事件簿 「仙台鉄銭の地金」 仙台藩は東日本を代表する大藩だったので、鋳銭の仕掛けは大掛かりだ。 盛岡藩では、公営銭座の職人数は一千人から二千人で、多くが高炉の併設だから、銭よりも鉄の生産に従事した職人の方が多かった。…

◎古貨幣迷宮事件簿 「未解決のまま終わる品」

◎古貨幣迷宮事件簿 「未解決のまま終わる品」 掲図はこれまで幾度か記事にして来た品だ。 どうやら解明には至らずに終わりそうで、これまで付き合いのあった人に贈呈することになる。 01 南部接郭様 もしくは 南部写し接郭 南部天保の様々なバリエーションを…

◎古貨幣迷宮事件簿 「追加処分品」

◎古貨幣迷宮事件簿 「追加処分品」 ひと月後にはこの世を去っているかもしれんので、急いで処分することにした。 N049 絵銭 仏神・中国神 6枚組 かなり古くから作られているようで、大陸にも日本の絵銭が渡っている。 二十年くらい前に、党文化委員某氏と交…

◎古貨幣迷宮事件簿 C10 遠野南部領 「佐比内御会所札」 その他

遠野南部領 「佐比内御会所札」その他 ◎古貨幣迷宮事件簿 C10 遠野南部 「佐比内御会所札」 その他 かなり前にたまたま出物があり、「佐比内」「御会所」という表記が見えたので、反射的に入手した。 この札類がどういうものであるかは、もちろん一切知らな…

◎古貨幣迷宮事件簿 「七福神銭ほど面白い絵銭はない」(その4)

◎古貨幣迷宮事件簿 「七福神銭ほど面白い絵銭はない」(その4) ありふれた銭種に見え、種類はあるのだが、殆どの収集家が気に留めない。 こんな楽しい収集対象があるのだろうか。 北奥の各地で七福神銭が見つかるわけだが、中には珍しく、かつ風格のある品…

◎古貨幣迷宮事件簿 「七福神ほど面白い絵銭は無い」(その3)

奥州における七福神銭の変化(その3) ◎古貨幣迷宮事件簿 「七福神ほど面白い絵銭は無い」(その3) さて、七福神銭の話の続きだ。 「絵銭には一定の地域性がある」 「密鋳当百銭や寛永銭のつくりに似たものがある」 となると、密鋳銭の解明についても絵銭製…

◎古貨幣迷宮事件簿 「背(裏)面だけで当ててみよう」

これは何銭? ◎古貨幣迷宮事件簿 「背(裏)面だけで当ててみよう」 「分類」思考の収集家の格言?に「まずは背から見よ」というものがある。背(裏)側を見ると、「製作上の特徴がより分かりよい」と言ったことの他、幾つかの理由がある。 「鋳銭工程」論者…

◎古貨幣迷宮事件簿 「桃猿駒の現状」

◎古貨幣迷宮事件簿 「桃猿駒の現状」 一年以上前、収集の先輩と会った時にその先輩が私に尋ねた。 「私はネットを使わぬが、人に聞くと、ネットオークションでは桃猿駒が異常な安さで出ていると言う。これはどういうことなの?」 これには少し考えさせられた…

◎古貨幣迷宮事件簿 「見寛の成り立ち」

見寛の成り立ち ◎古貨幣迷宮事件簿 「見寛の成り立ち」 NコインズO氏と八戸銭の議論を始めたのは、もはや三十年近く前のことだ。 それも私の思い付きの質問がきっかけだった。 「寛永銭の銭譜を見ると、葛巻銭として背千類と共に目寛見寛を取り扱っている。…

◎古貨幣迷宮事件簿 「さらに鉄銭の解法」

鉄銭観察の進め方 ◎古貨幣迷宮事件簿 「さらに鉄銭の解法」 (1)鉄銭の推定 :栗林銭を例として 意図が上手く伝わっていないようなので、再び「鉄銭の理解法」について追加する。 前回はまず「概ね砂鉄製」と「概ね鉱鉄製」とを区分するが、「区別できない…

◎古貨幣迷宮事件簿 「鉄餅の地金」

◎古貨幣迷宮事件簿 「鉄餅の地金」 (回答) 掲図は「鉄餅」と、勧業場の代表銭種である「濶縁大黒」になる。 岩手勧業場にて鋳造工法の実験が行われたのは、明治三十年の一年間だけだ。 この時には殖産興業の流れに基づいて、南部鉄瓶の工法を洗練させたも…

◎古貨幣迷宮事件簿 「元は白銅」

◎古貨幣迷宮事件簿 「元は白銅」 画像は薩摩天保だ。二十年近く前には、いずれも真っ白だったが、窓の桟に放置していたら、次第に普通の薩摩銭に近づいて来た。 なお、目視する時と画像の見え方は少し違い、直接見た方が白く見える。 三十年くらい前に、ある…

◎古貨幣迷宮事件簿 「どうやら背盛のようだ」

◎古貨幣迷宮事件簿 「どうやら背盛のようだ」 先日、一品モノの「八戸背盛」が蔵中から旅立った。 梱包している時に改めて眺めると、やはりやたら小さい。 「小さくなっても背盛の特徴が歪んでいない」 と思ったところで、不明鉄銭のことを思い出した。 サイ…

◎古貨幣迷宮事件簿 「鯛釣り恵比寿を紐解く」

◎古貨幣迷宮事件簿 「鯛釣り恵比寿を紐解く」 古貨幣収集家の大半は「型分類」に重きを置いている。八割から九割近くがこれだと思う。 天保通寶当百銭には鋳所不明銭が沢山あるが、これを眺める時に、殆どの人が「型」すなわち「分類」を指向する。 不知銭の…

◎古貨幣迷宮事件簿 「古札類の無駄話」

◎古貨幣迷宮事件簿 「古札類の無駄話」 画像は今朝、奥の書庫から取り出したもの。十年は眠っていたのではないか。 今晩中にもウェブに出品掲示をするが、紙類にはあまり重きを置いておらず、概ね「紙の質を確かめる」ために入手したものだ。 値段等もすっか…

◎古貨幣迷宮事件簿 「ソ連強制収容所札」

シベリア抑留者 収容所代用札 ◎古貨幣迷宮事件簿 「ソ連強制収容所札」 ようやく奥の書庫まで辿り着き、かなり前に放り込んでいた品々が出て来た。 これは十五年以上前にウェブで紹介したことがあると思う。 戦争が終わった後、ソ連軍の捕虜になった日本兵は…

◎古貨幣迷宮事件簿 「七福神銭ほど面白い絵銭は無い」 (その2)

鬼柳を越える七福神銭 ◎古貨幣迷宮事件簿 「七福神銭ほど面白い絵銭は無い」 (その2)鬼柳に境を設けるのは大変な件 奥州における七福神銭の一大拠点は仙台藩だった。これを示す帰結的傾向は「仙台流の錫味の強い銭が各地で発見可能なこと」と「それを写し…

◎古貨幣迷宮事件簿 「研究用の参考銭」

参考品の特徴(主に輪側) ◎古貨幣迷宮事件簿 「研究用の参考銭」 さて、試案を重ねた挙句、研究用として参考品を売却することにした。 首都圏では古銭会を通じ、多くの人が情報を共有しているわけだが、地方のコレクターはそうはいかない。とりわけ、称浄法…

◎古貨幣迷宮事件簿 「大福二神の写し」

大福二神の写し、等 ◎古貨幣迷宮事件簿 「大福二神の写し」 「大福二神」は七福神銭と同じく、全国に流布した絵銭のひとつだ。 江戸時代から作られており、昔の銭譜にも掲載されている。 江戸、または大阪のいずれに起源があるのかは分からぬが、全国どこの…

◎古貨幣迷宮事件簿 「未解決の天保銭」

未解決の天保銭 ◎古貨幣迷宮事件簿 「未解決の天保銭」 残余品の整理を進めているが、出品登録直前になり、今回の品については売却を見合わせることにした。多くの収集家と観点が異なり、見ているものが違うからだ。 いつも書くが、「聞く耳の無いところに音…

◎古貨幣迷宮事件簿 「七福神銭ほど面白い絵銭は無い」 (その1)

七福神銭のあれこれ ◎古貨幣迷宮事件簿 「七福神銭ほど面白い絵銭は無い」 (その1) これまで、寛永銭の「密鋳背千」や「背長」銭について、「分類譜に拓が一枚、もしくは数枚しか掲載されないのは、ただ単に人が見ていないため」だということを指摘して来…

◎古貨幣迷宮事件簿 「売却品の状況について」

◎古貨幣迷宮事件簿 「売却品の処理状況について」 先ほどメールを開けたところ、一部の品に集中して在庫確認が来ています(1件に十通以上)。選別方法を思案中ですので、少しお待ちください。 日中は病院にいることが多く、夜間での処理になりますので、ご…

◎古貨幣迷宮事件簿 「近代貨コレクターは大変だ」

◎古貨幣迷宮事件簿 「近代貨コレクターは大変だ」 近代貨については、ネットではなく対面での譲渡の方が問題が少ない。お互い納得した上での取引になるからだ。 ネットでは、そもそも目視と画像の見え方が異なることもあり、面倒ごとが多く発生する。そのや…