◎寒い時に気を付けること
看護師のサトウさんの弟が、つい最近、心筋梗塞になったそう。
弟御はアラ50歳で、単身者。食事に気を遣うこともなければ、煙草も吸っていたらしい。それも1日に2箱ずつだから、かなりヘビーな方だ。
冠状動脈が二本塞がったが、何とか一命をとりとめた。
今は煙草もきっぱり止めたそう。
「自分の意志で止めたのではなく、吸えなくなったせいだよ」と思ったが、さすがに言わずに置いた。
中年で偏った食事をしていると健康診断で「脂肪肝」と言われることがある。これは病気ではないが、しかし、病気よりも不味い事態だ。血液がねっとりしているから、いつ塞がるか分からない。
それに高血圧や喫煙が加わると、もはや引き金に指がかかった状態だ。血管が狭くなっているところに、ねっとりした血液が通れば、いつ血の塊ができてもおかしくないわけだ。
寒い時期は血管が収縮するから、病気の予行演習が起きることがあるそうだ。
血管が収縮し、部分的に狭くなるから、血がよく流れない。
それで痛みを感じる。
心臓自体が痛みを感じることはないが、「体のどこか」に反応が現れる。
・肩が重い。
・脇の下が痛い。
・お腹の「どこか」かが理由なく痛む
・歯が痛い
このほか手足にも様々な変調が出る。
今年は割と状態が良い方だが、気温が下がると、やはり心臓が悲鳴を上げるようで、今は時々、胃が重くなる。
また、虫歯ではない歯が痛むことがある。
要するに、重要な血管のどこかが狭くなっていることを示唆している。もちろん、冬場だけに一時的に血管収縮が起き、自然に元に戻っていることもある。
サトウさんは長く循環器科にいたそうだが、弟の予兆までは気が回らなかったとのこと。何事も、経験のないことは分からない。
しかし、40台くらいだと体力も抵抗力もあるが、中高年では「最初の発症で即アウト」になるケースがよくある。
これは病院の検査室の間に座っているとよく分かる。
一般の健康診断の段階では病気は分からないことが多いのだが、よく注視する必要がある。
サトウさんは「弟はもう50なのに、独り者だから焼き肉ラーメンの生活をしていた」とこぼしていた。
ちなみに、患者のベテランになると、今、自分がどのへんにいるかあたりが付く。
当方は鳩尾の重さと歯痛が来ているので、あとひとつ何か起きれば専門医の受診が必要になる。発症があればすぐに行くが、来週には定期受診が入っているので、とりあえず経過観察だ。
生死の境目で関係するのは、「どの位置で発症するか」ということも関わっている。動脈静脈に出来る疾患の位置によっては、一分一秒が命に係わる。
しかし、これだけは如何ともし難い。運あるのみ。