



◎古貨幣迷宮事件簿 「N01 南部大型布泉」再掲
「この品自体は何か」ということに関する自分なりの見解を書き洩らしていた。
十年以上、情報を集めて来たが、これまで分かっているのは次の通り。
1)中国の銭譜には掲載されていない。
2)古鋳品で、比較対象は「大迫」「浄法寺」「他領:秋田」。少し鍔銭の大型銭に似ているが、秋田には類品が無い。
3)浄法寺に類品が無い。
4)小型の布泉銭は大迫が発祥だが、浄法寺に伝鋳品がある。
このため、近年では「大迫」なのか、「浄法寺」なのかという点に絞って観察して来た。
5)木型を基に製作した品で、谷の加工(鋳浚い)を加えていない。
(この時点で不採用になった。)(試験的に作られた。)
6)小規模密鋳銭座の作という線は薄い。前例がない大型銭を作った例がない。
他に類品が出て状況が変わる場合があるが、今のところ大迫絵銭ではないかと思う。
どうやら、O氏の言う通り、「今のところ存在は一品のみ」は事実のようだ。
「値引きなし」に方針変更。