◎パンサラッサ、二分弱で十三億
サウジカップ(国際G1)で、日本のパンサラッサが逃げ切り、優勝した。
1着賞金が13億で、有馬記念を3回勝つ以上の賞金を得た。この1レースで、キタサンブラックを上回り、生涯獲得賞金が2位に浮上した。
ドバイとサウジのG1を勝ったので、あとは凱旋門賞とかメルボルンカップとか(距離が違うが)、日本のG1を勝つだけ。
あるいはG2あたりでも、どれか勝てれば、日本史上最高の獲得賞金になる。
パンサラッサは、やはり1800㍍に特化した馬で、日本にもこの距離のG1レースがあれば、もはや敵がいない状況になった。
もしもう一つくらいG1を勝てば、今は存在しない「1800㍍のG1」が創設されると思う。もちろん、「パンサラッサ記念」だ。
ひたむきに打ち込んでいる者が日の目を見るのは楽しい。
この馬の場合、才能よりも努力の方が勝っていると思う。
ま、天皇賞での逃走劇が、今回の勝利の布石になっていた。
今回は芝ではなくダート戦で逃げ切った。
逃げ馬は勝つも負けるも印象が強く残る。負けっぷりも鮮明なので、どちらかと言えば「記録よりも記憶」の馬の方が多い。ツインターボとか、あるいは最近ではローエングリンとか。重賞を勝つには勝ったが、G1には届かなかった。
だが、パンサラッサの場合は「記録も記憶も超一流」の馬になる。
生涯獲得賞金では、今回の勝利で二位に浮上したが、一位との差は僅かだから、これもいずれ塗り替える。
半年前にこの事態を予想した人がいただろうか。
矢作調教師談「夢のようだ」。
まったくだ。そして、おめでとう。