日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

◎病棟日誌 R061117 「宿敵復活」

病棟日誌 R061117 「宿敵復活」
 病院の駐車場に曲がろうとすると、路地を出て来る車があったので2台通した。
 曲がり角に入ろうとすると、とんでもないスピードで広い道に出ようと突っ込んで来る車があり、ムッとしながらこれも通した。
 運転席を見ると、やっぱり出ました「五十ババア」。
 この年代のババアはどうして我が物顔に振舞うのだろう。ひたすら我を通そうとするところはとにかく醜い。
 せっかく心が広くなっていたのに、また「宿敵」に逆戻りだな。これからまた「五十ババア」の悪口を山ほど言ってやろう。

 通院先の病院にはワイファイが無い。
 以前はそれでも繋がっていたが、今はまったく繋がらなくなった。そこで、前回「ベッドが空いたら窓際に移して欲しい」と依頼した。
 この日、病棟に行くと、「今日からここで」と窓際のベッドに案内された。
 ここは、ご近所の高齢男性の位置だったな。
 あの人は入院病棟にでも移ったのか。
 確か前回、血中酸素飽和度が70%くらいだったから、即入院だ。心肺症状が出ている筈で、息が出来ない。
 当方が80%くらいに落ちた時には、まったく横になれなかった。体を立てていないと息苦しくて堪らぬから、殆ど寝られない。酸素を吸引して、長椅子に座ったまま仮眠を取った。
 あの爺さんは80台だが、たぶん、もう戻っては来られない。

 腎不全患者の場合、心肺症状や血管の不具合でこの世を去る。
 直接の死因は腎臓ではないのがポイントだ。
 新しいベッド番号は「7」だ。
 これじゃあ、自分の番号を言う時にジョークが言えないぞ。
 これまでは3番で、「私のベッドは『ラッキー7』の3です」とガッツ(石松)ジョークが言えていた。
 ラッキー7の7じゃあ、ボケられない。

 ふたつ隣のバーサンも80歳くらいだが、この二か月くらいで急速に弱って来た。今は車椅子に乗って通院している。
 まずは痩せて、車椅子に乗るようになり、ベッドで運ばれるようになるのだが 、この間が3か月だ。
 この最初の「痩せる」ってのが危機のサインなので、「何となく痩せた」はヒヤヒヤする。ここが一般人と真逆の感覚だ。
 「太っていられる」のは「まだ当分しなない」という意味だ。
 当方は一時12キロ痩せた時期があり、標準体重を下回った。
 看護師や患者たちから「痩せたよね」と言われたが、これは「ヤバいよヤバいよ」という意味なので、必死で食って4キロ戻した。そもそもこの齢でやせ型だと、皺が目立ちジーサン然とした風貌になる。
 この夏も毎日アイスを食べ、増量を心掛けたから、動きやすい小太りに戻って来た。
 そろそろもう増やさなくとも良いのだが、食は習慣で、ついアイスを食べるので体重増加が止まらなくなるかもしれん。
 食欲は食欲を増進するので、最近、食事が美味しい。
 体重を戻したおかげで着られる服が増えたが、今度は飛び越して胴周りがキツくなるかもしれん。

 

 書き洩らした。

 二つ隣りのバーサンは看護師に「家に居ても何も出来ないから入院させて欲しい」と頼んでいた。師長は「訊いてみます」と言っていたが、たぶん、まだ難しいと思う。

 病院は治療をするところなので、治療効果の見込めぬ慢性病の患者は原則入れてくれない。そういう患者の域先は介護施設だ。「あと余命が1、2週間」なら入院させてくれるかもしれんが、最終危機が見えぬ患者は入院させて貰えない。もちろん、それも経営陣の考え方ひとつによる。