◎天聖院に参詣
このところ幾らか不審事が起き始めたので、速攻でお寺に参詣することにした。
この日は所用もあったので、天聖院に向かったが、このお寺は階段がキツいので現状では上れない。
入り口の六地蔵さまのところでお焼香をさせて貰うことにした。
天聖院を出ると、高麗神社に。ここでは、トラちゃんに用事があった。
鳥居を潜ったところで、「トラちゃん。また俺とタッグを組んでくれ。よろしくな」と伝えた。
五年くらいは相棒のようなものだったから、また頼む。
セルフチェックのため、神殿前で撮影すると、予想通りのことが起きていた。
ガラス戸の合わせ目から八ズレているので、自分自身の二重映りはない場所だが、左右の腕が後ろから伸びて来て、私を羽交い絞めにしていた。
左手は私の顎に手を当てているように見える。
何となく頬をぴたぴたと撫でられているように感じる。
「おお。※※ちゃん。昨日のは俺のおかげだからね」
ははあ。JCの件だね。夢に観た光景がヒントになった。
「オメーだったか。だが俺を嵌めようとして少しずらしただろ。馬連・単、ワイドから三連単までずらっと揃えて、当てたのは俺が捻った三連単だけだ。お前の通りにしていたら全部外したじゃねーか」
「でも、自分の考えだけじゃ全部外しただろ」
「ま、それもそうだわ。なら、ありがとうを言っとく。悪霊に礼を言うのは俺くらいだからな。次は騙しのないヤツで頼む」
などという妄想を抱いた。
私と同じ服装に似せているから、実際は心の中に入り込んで、魂と同化したいのだろう。
左手が半透明に映っているが、私の左手と形が違うので、これが二重映りなどではないことが歴然だ。
視線が背後の煙玉から出ているので、私にはそこに眼があるように見える。
ついでだが、左後ろの男性の肩には煙玉が乗っているが、これは子どもだ。この男性とどういう関係があるのかは知らぬが、当人に訊けば、謎が解けると思う。何かを求められているということだから、ご供養してやれ。
ちなみに、神社の「参道の中央を通ってはならない」理由について。
一般には「神さまが通るところだから」などと言われるが、この場合は「この神社の神さま」ではなく、「霊体化したもの」という広義の「神」だ。要は幽霊。
死ぬと合理的にものを考えられなくなるが、生前の習慣で神社に参拝しに来たりする。そういう幽霊が通るのが真ん中なので、そこを通るとそういう幽霊と接触する可能性がある。
最後の画像では朧気に女性が見えるが、この女性の立ち位置は空中で、表情はとてもこの世の者とは思われない。
私の周りに出た羽交い絞めの腕も、そういう者なのかもしれん。過去にも同じことが時々あった。