日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

◎里芋で家庭争議

里芋で家庭争議
 向かいの家では農家の畑を借りて野菜を作っている。時々、その自作野菜を戴くが、今日は里芋とカブを拝領した。江刺リンゴがあったので、こちらからはそれをお分けした。

 掘って来たばかりの里芋を外の蛇口で洗い、早速茹でてみた。
 皮を剥いて食卓に出す。
 するとそれを見た家人が、「ぎゃあ、なんてことをするの」と言う。
 「え。俺の家ではいつも大根おろしにポン酢を掛けて食ってたぞ。もしくは芋の子汁にするかで、その二択だな」
 家人は外国籍なので、多少は違うかもしれん。
 「私の国では芋はスイーツだから甘く味付けて食べるのが当たり前だよ」
 「だが、甘い芋ならサツマイモがあるだろ。ジャガイモを甘くして食ったりするか」
 そうは言ったが、「ジャガイモならあるよな」という考えが頭を過ぎった。
 「信じられないよ」

 ここでカチンと来る。
 「おめー。おめーだって、肉をカチカチに焦げ付くまで焼くのは止めろ。食えたもんじゃねえぞ」
 世界の中で、肉を固くなるまで焼く代表的な民は、アルゼンチン人とフィリピン人なそうだ。家人が肉を焼くと、フライパンが焦げ付くから後が大変だ。
 こういうのは安全性との兼ね合いもあるからその国ならではだが、行き掛り上、文句をつけざるを得ない。
 ここから先は、どこの中高年夫婦の家でも同じ展開になる。
 ま、当家は「一切、腹に溜めない」主義なので、口論はかなり派手だ。ユーチュ-バーがいれば、たぶん、動画に撮られる。

 トシを取ると次第に舌が子どもの頃に返って行く。
 味付けなどは、子どもの頃に食べたお袋の味をコピーするようになっている。
 やはり大根おろしにポン酢でサッパリする。ポン酢が無くともレモンなど柑橘類があれば何とかなる。これで十分だわ。
 掘って来たばかりの里芋は、茹でたてなら醤油だけでも美味い。