◎夢の話 第1154夜 裸で車に乗る
十二月十二日の午前一時に観た奇妙な夢です。
郷里の実家を訪れた。
四十年以上前に住まなくなり、倉庫にしてあった家だが、若い頃の品を取りに行くのと、そのついでに自室の掃除をするのが目的だった。
さすがに埃だらけで、自室だけの掃除でも半日かかり、終わった時には暗くなっていた。
全身埃塗れだし、暑い盛りなので汗でぐっしょり。
全部の衣服を選択することにし、パンツまで脱いで洗った。
その日の内に替えるつもりだったから着替えはない。
暫くの間は全裸だが、どうせ誰もいない。
居間で座っていたが、急にビールが飲みたくなった。
旧実家の自販機は既に使っていないから、最寄りの、かつ酒を売っている自販機まで行く必要がある。
「こんな田舎だし、人は通らない。確か二百㍍先に自販機コーナーがあったはずだ」
全裸のまま車に乗り、その自販機まで行くことにした。
ところが、そこには酒の自販機が無くなっていた。
青少年条例か何かで、夜中に買えなくしたらしい。
隣町ならそんなのはなかった筈だから、そこまで行くことに。
山道を下り、2キロ離れた自販機に向かった。
幸い、そっちの方ではビールが買えた。
全裸のまま自販機で飲み物を買い車に戻った。
すると、どういうわけか通行人がやって来た。女性二人でいずれも三十歳くらい。
「不味い。俺のこの状態は女性に自分のイチモツを見せる変態野郎だわ」
慌てて、その場を離れる。
元来た道には行けぬから、遠回りだが迂回して家に帰ることにした。
ところがどういうわけか道が分からなくなった。
「こんなド田舎で県道の他には農道しかないところなのに」
困ったな。
すっかり道に迷って、彷徨っているうちに、何だか街に出ていた。
まだ午後八時くらいだから、街中には通行人がいる。
車内を探すと、タオルが2枚あったから、1枚を腰の上に置いて、もう1枚はクビに挟んで胸前を隠した。
赤信号で停止すると、そこはちょうど駅の前で、どどっと人が横断歩道を渡る。
この街には縫製工場があり、工員は大半が女性だ。
百人以上の女性が車の脇を通った。
「参ったな。こりゃすぐに誰かが気付く」
情けない。自分の郷里なのに、女性の前でイチモツをさらす変態野郎になってしまう。
冷や汗を掻きながら、覚醒。
夢の中の「車」は「性的な欲求」を代弁するものだ。
さすがにトシで、欲望自体が薄れて来たようだ。かなりデフォルメされている。