◎米不足・米価高の原因は明らか
◎米不足・米価高の原因は明らか
R5産米/R6売却の時点で、玄米60キロ平均の農協から卸売への売り渡し価格がざっと1万5千円だった。これがR6年末の時点で2万5万円弱まで上がった。
この理由は「R6年の生産量が例年より低く、かつ流通量が不足したことによる」とされていたが、生産量が下がったのは数パーセント程度だ。
売り渡し量自体はR6年末で20万6千t。
数日前の報道では、「15万tが行方不明」になっているらしい。要は1年の売り渡し量の7割近くが消えているが、これが品不足の原因だ。
農水省の報告を見ると、農協から卸業者への取引米価が急激に上がったのは、令和6年9月から。食管法の改正以後、過去にこれだけ上がったケースはない。
生産量の減少や流通段階の障害などの範囲を明らかに超えている。
一体何が起きたのか。
こんなのは報道を検索すればすぐに分かる。
「農林中央金庫は外国債券の運用に失敗し、ことし9月までの半年間の決算で8900億円余りの最終赤字を計上し、来年3月までの1年間では、赤字幅が最大2兆円に拡大する可能性があることが明らかになった。」(NHKニュース2024年12月16日 13時16分)
要するに、半期決算が見えた段階で、大慌てで全国に通達を出し、売り渡し価格を上げた。
要するに債券投資損を消費者に転嫁するものだ。
独占禁止法では,1.私的独占の禁止,2.不当な取引制限(カルテル・入札談合)の禁止,3.不公正な取引方法の禁止,4.企業結合の規制などを定めているが、米は事実上、農業団体(農協)の専売に近い商品だ。生産以外の欠損を価格に転嫁すれば、当然、この法律に抵触する。
米の場合、農協に出荷すると、仮払い金(概算金)を農家に渡しておき、手数料等を20%程度を控除した後に、概算金を相殺し、全額を精算することになっている。今のところ令和6年産米については概算金までの支払いで、取引価格上昇以後の精算については「まだ終わっていない」状況のようだ。
米価の上昇が生産者農家に還元され、農業の振興に役立つならよいが、投資損の穴埋めに回され、生産者に渡らぬ事態になれば、明らかに違法だと言える。
恐らく農林中央金庫、ひいては全農の経営を揺るがしかねぬ事態なので、農水省も備蓄米を放出せず静観している者と見える。備蓄米を流通に供すれば、米価は下がり、農協の収益が上がらなくなるからだ。だが、これは正しいあり方なのかと言われればかなりの疑問が残る。
今現在起きていることは次の例え話のような事態だ。
ラーメン屋の店頭に張り紙が出た。
「諸物価高騰のため、明日からラーメン1杯700円のところを1200円に値上げします」
それを見た馴染みの客が店主に訊いた。
「おいおい。こんなに急激に材料が5割増しになることは無いよ。何があったの?」
すると店主が頭を掻きながら答えた。
「ちょっと競馬で負けたので、その分を回収しないと店が潰れてしまいます」
統計表を見れば、令和6年9月以降が異常値であることは明らか。
これが露見しないと思ったのか?
追記)売り渡し価格の切り上げは令和6年9月に突如として全県で起きている。