日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

夢の話 第87夜 不倫 その5

階段をどういう風に上がり、廊下をどう歩いたかは、途中で忘れてしまった。
個室のドアを閉めるのとほぼ同時に、レイコを抱きしめる。

顔を近寄せたがキスはせず、ゆっくりと首筋を辿って、耳を少し噛んだ。
「あっ」
レイコが小さい声を漏らす。

巻きスカートの間に手を入れると、今度はしっかり春草に触れることができた。
「ホントだ。もうすっかり濡れている」
くす、とレイコが笑った。
「あなただって、準備完了よ」
私は年甲斐もなくすっかりのぼせていて、レイコがズボンの上からその部分を握っていることに、言われるまで気づかなかった。
女のスカートをたくしあげながら、正面にひざまづく。
ゆっくりと太腿に舌を這わせた後で、私は女の中心をじゅっと吸った。
これからどうすれば良いかは、2人の体が思い出すだろう。

どれくらい時間が経ったのだろうか。
気がついた時には、ベッドの中で女の背中を抱きしめていた。
レイコはじっとしていたが、眠ってはいなかったようだ。
私が目覚めると、すぐに反応した。
「起きたの?」
くるりと顔を向ける。
「もう一度、する?」
男好きのする笑顔だ。
「バカ言うな。オヤジは何をするにも時間が掛かる」
半身を起こして、タバコに手を伸ばす。

「お前ねえ」
ジュボっとライターの音。
「お前はバケモノなの?オレと大して変わらぬ齢のはずなのに、見た目は30歳だし中身はもっと若い。オレの方はいまや風采の上がらない中年男で、頭は薄くなるわ、腹は出るわで」
「そんなことないわよ。あなただって昔と同じ」

我知らず、横たわる女の腰のくびれを手でなぞっていた。
「子どもは作らなかったんだ」
「できなかったのよ。チャンスはあの時だけ」
そういえば、1度妊娠させたことがあったな。

(まだ続きます。ものすごいリアルな夢で、一晩中映画のように観ていました。)