日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

夢の話 第108夜 動けない

これは今朝の話です。
朝まで仕事をしましたので、6時台に仕事に出掛ける妻を起こした後、少し横になりました。
グッタリ疲れているのですが、頭が冴えてなかなか眠れません。
隣では、妻が化粧を始め、「ちょっと動いてくれない」と言うので、半身分ほど寝返りを打ちました。

妻が立ち上がって、部屋を出て行きます。
この頃には意識は朦朧とし始めました。
体は非常にだるいのですが、周りの状況はなんとなくわかります。

傍に人の気配を感じました。
「あれっ。妻も子どもたちも下に降りたはずなのに。誰だろ」
たぶん大人です。
薄眼を開けて見ると、やはり誰もいません。
「おかしいな」

何気なくテレビに顔を向けると、テレビの緑色の画面(消えてます)に部屋の中が映っていました。
どひゃあ!
男が中央に立っています。しかも寝ている私のことを覗き込んでいました。
「コノヤロー!泥棒か」
上を向くと、やはり誰もいません。大体、朝の6時で、中に人が大勢いる家に泥棒は入りません。

もう一度テレビのほうを向きます。
画面では、やはり男が上からじっと私のことを見ています。
オバケ野郎か。早くぶった斬らなくては。
手を伸ばして、九字を斬ろうとするのですが、体がまったく動きません。
いわゆる「金縛り」の状態に入っていたのでした。
意識ははっきりしているのですが、腕も脚も鉛のように重く、まったく動かせません。
「う~ん。う~ん」と自分が唸っているのを感じます。

再び上を見ると、今度ははっきり男の顔が見えました。
「わははは」
男は嘲り笑っています。
ちくしょうめ。
手を伸ばして掴もうとしますが、やはり動かせません。

どうにかならんものかと横を向くと、そこには子どものような姿が見えます。
胎児というか、妖怪というか、しわしわの小さな化け物です。
最近、うちの家族の頭の中に「悪い心」を吹き込んでいるのはコイツか。
捕まえてやろう。
手を伸ばそうとしますが、やはり思うように動きません。
しかし、ほんのわずかにピクッと指が動きました。
これを見た子ども妖怪は、びっくりしたのか後ずさりします。
「逃げようとしたって、許さないぞ」
手の平が少し開きました。
妖怪はぶるぶる震え、丸くなっています。

今は半分眠っている状態だ。早く起きなきゃ。起きてコイツらを懲らしめてやる。
深く息を吸ったり、吐いたりします。

その時、ドシンドシンと物音が部屋に入ってきました。
妻が洋服に着替えるために戻ってきたのです。
「オトーサン。もう出るからね」
私の眼が開いていたので、妻は私が起きていると思ったのでしょう。
この時、スーッと体に力が入ります。
徐々に手足に感覚が戻りました。

ようやく覚醒です。
金縛りは久しぶりでしたが、非常に気持ち悪かったです。