日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

夢の話 第138夜 財布を掏られる

 夢の中でパッと我に帰ると、私は踏み切りの前に立っていました。
 カンカンと音が鳴っており、遮断機が下りたままです。
 すぐに電車が来るらしい。
 周りを見渡すと、踏み切りの前には人がたくさん立っていました。概ね200人くらいでしょうか。私は人混みの一番前で、遮断機の棒は目の前にあります。
 後ろからぎゅうぎゅうと押されて、竹の棒に当たってしまいそう。
 「おい。あまり押さんでくれよ」
 後ろに向かい声を掛けます。

 電車が通過し、遮断機の棒が上がると、皆一斉に線路を渡り始めます。
 その線路を超えたところで気付きました。
「あれ?財布が無い」
 たまたま尻に手を当てたら、財布がなくなっていました。

 ここで自分を振り返ります。
 私は26歳くらいで、この先のマンションの602号室に住んでます。先ほど家を出てきたのですが、何か忘れ物があり、取りに戻るところでした。
 財布には現金が16万円くらいと、カード類が入ってます。

 ひとまず駅前の交番に行きました。
 そこにいた巡査に「財布を掏られました」届け出ると、巡査は「はあ」と気のない返事をして来ます。
 ははあ。毎日のように誰か財布を盗まれているのだな。
 相手の巡査がモタモタと手続きをしているのを見ていると、60歳前後の男が交番に入ってきます。
 「これ。道の先で拾いました」
 差し出したものは、当方の財布です。この辺、記憶が正確なのは、まさにその年齢くらいの時に持っていた財布と一致するところ。
 その財布はその頃北欧に旅行に行った知人が、土産にとくれたものでした。

 財布の中はほとんど空っぽで、現金もカード類も無くなっていました。
「すぐに、金融機関に電話する必要があるよ。普通は現金があればカードは持ってかないものだからね。カードも抜いていったということは、そっちにも興味があるということだ」

 急いで公衆電話から幾つかの銀行に電話をします。
 考えられる総てに連絡し終わり、電話ボックスのドアを開けると、財布を届けてくれた小父さんが待っていました。
「家の様子も確かめた方がいいよ。齢の割には現金を持っているから、家にも置いているだろうと空き巣に入られるかも。住所を書いてあるものも無くなってるんでしょ?」
 名刺も無くなってましたね。

 家はそう遠くないので、急いで戻ります。
 20階くらいのマンションで、中に入るとエレベータのドアが閉まったところでした。
 6階だし。階段で良いや。(そこはさすが26歳!)

 中2階を上がると、インド人が経営している洋服屋があります。そこを通り抜けるとエスニック料理の店。
 ここはウエイトレスが美人なので、歩きながら中腰になり小窓から中を覗きます。
 ええい。今はこんなことをしてる場合ではないぞ。
 非常階段の前に着いたので、重いドアを押し開けると、暗い階段が見えました。

 ここで覚醒。
 泥棒に物を盗られるのは、普通は良い夢です。
 夢の中身とは逆に、何か運気が上がっており、仕事から色恋まで上昇する予兆だと言います。
 今日は有馬記念です。さて果たして結果はどうでしょうか。