日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

病院にて受けた支援

数日前に、術後1年の検査のため、埼玉県の某病院に入院しました。
ひとまずは検査入院でしたので、身の回りの物は洗面用具など少ししか持参しませんでした。
ところが、このところ急に涼しくなってきたため、病院の中でも肌寒く感じられました。
 
親族が「売店にタオルがあるかもしれないから買ってきてあげる」と、階下に向かいます。
程無く帰って来ると、親族は「売店のオバサンに、ここには無いけれど、夕方仕事が終わったら、家からタオルケットを取ってきてあげると言われた」と私に報せます。
仕事が終わってから、一旦家に戻り、タオルケットを病院に運んでくれるって?
あれま。見ず知らずの人間にそこまでしてくれるものなの。
 
検査兼軽微な治療が終わり、夜になりました。
暗くなったので、親族や妻は帰宅しましたが、程無く私の病室を年配のご婦人が訪れました。
売店の者です。タオルを届けに来ました」
「ごめんなさい。家人はもう帰ってしまいました」
「岩手の方なんでしょ。地震津波があったから、大変ですね~」
 
ここで合点がいきます。
このご婦人は、私の親族と世間話をして、相手が岩手の者だと知ったので、ここまで親切にしてくれたのでした。
なるほど。
 
私の実家は内陸なので、幸いなことに地震津波の影響は大きくありませんでした。
よって被災者にはあたりません。
ご婦人が帰った後、両隣の患者が口を揃え、看護師に「この寒さは何とかならんの?」と言っていました。
私独りだけ、ご婦人から頂いたタオルケットを2枚重ねて寝ていましたので、少し恐縮しました。
 
今回、多少の治療はしましたが、いずれも早期発見でしたので、すぐに退院できました。
退院する際には、売店のご婦人に、親族の手土産にくれた笹かまぼこを、お礼としてお渡ししました。
今回の厚意のお返しは、いまだ苦しんでおられる被災地の皆さんに対してするのが最善だと思い、あれこれ考えています。