日刊早坂ノボル新聞

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「九戸戦始末記 北斗英雄伝」第2巻は数日中に公開

長々お待たせしましたが、数日中に、「九戸戦始末記 北斗英雄伝」第2巻が、電子書籍にて提供開始となります。
開始次第に、公式ホームページおよびこのブログにて、告知します。
紙の書籍につきましては、電子書籍販売書店にて、オンデマンド印刷本が提供されますので、そちらをご利用ください。
電子書籍がどうにも苦手」な方には、事務局でオンデマンド本を取り次ぎますので、公式HPよりお申し込みください。(ただし、送料等が二重にかかりますので、割高になります。)
今後は、ひと月に1冊のペースで、書籍化を進めていく予定です。
 
今年は持病が悪化したり、眼疾にかかったりと散々な1年でした。
寝たり起きたりするだけの時期が5か月でしたので、心が折れそうになりましたが、ようやく今はPC机に座れるようになっています。
この時間が、少しでも長く続いてほしいですね。
 
書き手としての目標は、本をたくさん売ることではなく、「読み手の心を揺さぶり、生き方を変えること」です。
自身で納得できるような文章表現は、いまだ「たまにある」程度ですが、鋭意努力しようと思います。
 
第2巻の末尾には、悪役の紅蜘蛛お蓮と、毘沙門党の赤平虎一との出会いの場面があります。
まだ十一歳のお蓮は、餓死しようとしている妹の命を救うために、道を進む騎馬盗賊団の前に立ち、「わたしのことを買うてくれ」と叫びます。
盗賊団の首領である赤平虎一は、お蓮の気概が気に入り、自分の妹として育てることにしました。
 
この場面に出会ったがために、私は真剣に創作活動を始めました。
赤平虎一は、本作の中では、第1巻の冒頭で死ぬ悪人です。
「しかし、この男。ただのゴロツキではないのでは?」
そう思った瞬間に、「盗賊の赤虎」シリーズが生まれました。
今現在、赤平虎一は、奥州平泉で、鬼女と激戦を繰りひろげています。(盛岡タイムス)
 
赤平虎一は中年男性のためにあるようなキャラクターです。
世にはびこる悪徳商人やそれと結託する役人を襲い、金品を強奪しますが、貧しい者たちにそれを分け与える一方で、自分もソコソコの贅沢をします。
自分の可能な範囲で不正を正しつつも、「世直し」などは考えていません。
けして愚痴をこぼさず、平然と死地に赴きます。
当初からこのキャラにはたくさんのご支持を頂いていますが、「赤虎はこういう人では」というコンセプトを作品に落とすうちに、いつの間にかシリーズになっていました。
しかし、赤虎を主役とする話も、あと1作のみです。シリーズ最後の話は、ことさら丁寧に書くべく構想を温めているところです。
 
さて、第2巻は九戸戦における「三城攻撃」の周辺を記す内容なので、裏側を汲み取ることに力点を置いています。
ドラマ的な要素は、紅蜘蛛お蓮の周辺だけですが、赤虎との関わりだけでなく、工藤右馬之助との最初の出会いの場面もあります。
 
執筆から時間が経過したので、今は著者自身も純然たる読み手のような立場で読めますが、シビれますね。
多くの文学作品で、悪役のほうが魅力的だというケースが多々ありますが、それはそのキャラたちが「自分に正直に生きている」からなのだということに、思い当りました。
 
電子書籍は数日中にアマゾンにも登録します。
読者の「見果てぬ夢、尽きせぬ想い」を、多少なりとも癒すことが出来ればうれしいです。