日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

(北斗英雄伝)蒲生氏郷は宮野城を攻める途中

連日、お電話を頂き、恐縮です。
今現在、電話に出ているのは、筆者本人のことが多いです。
体調と相談しながら、再編集を進めています。

宮野(九戸)城の包囲戦を指揮する上方軍の中心は、あの蒲生氏郷です。
氏郷は宮野城が1日2日で落ちると見ていましたが、予想に反し、大苦戦します。
氏郷は、今の膠着した状況をどのように打開すべきか、さんざんに思案させられます。

以下は、第5巻の該当箇所です。

氏郷は腹を括り、己の傍らにいた蒲生四郎兵衛の方を向いた。
「四郎兵衛。すぐさま浅野様、堀尾殿、井伊殿の各陣に向け伝令を発せよ。これからあの城に向け、全軍で攻撃を仕掛ける。奥州の者共にも、その由を伝え、何時でも出撃できるように控えておれと申し伝えるのだ」
「はい。直ちに」
蒲生四郎兵衛は、眉間に皺を寄せ、口を真一文字に結ぶと、氏郷に一礼をして小走りでその場を去った。
氏郷は再び床机に腰を下ろす。
腰を屈めたその一瞬、氏郷の頭には、妻のお冬のことを見た時の秀吉の表情が蘇った。
お冬は織田信長の娘だが、そのせいあってか、秀吉はお冬に対し異様な執着心を持っている。
(あの男がお冬を見る時の舐め回すような視線ときたら・・・。)
「化け物め。お前などいずれ滅ぼしてやる」
傍に従者がいるのにも拘わらず、氏郷はそれを言葉に出して言っていた。

激戦はまだまだ続きます。