日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

夢の話 第257夜 旅の終わり

今朝方、トイレに起きた後で観た短い夢です。

気がつくと、街中に立っている。
「ここはどこだろ」
どこか懐かしい景色だ。

最初から「今、自分は夢の中にいる」という自覚がある。
こういう感じの夢をこれまで幾度となく観て来たからだ。
ショーウインドウのガラスの前に立つ。
ガラスに写っていたのは、まだ25歳くらいの自分の姿だった。

「オレは何でここにいるんだろう」
すぐに思い出した。
旅が終わり、郷里に帰ろうとしているのだ。
父や母が待っているあの家に。

目の前に、ロータリーが見える。
バス停と路面電車が停まっていた。
所領の頭に掲げられた行先を見る。
聞いたことの無い地名だ。

まず最初に、ここがどこかを確かめねば。
街中の方に歩き出す。
坂が多い街だ。
四国のどこか?

温泉街らしく、昔風のパチンコ屋や射的場がある。
裏通りには小さなストリップ劇場まで建っていた。
草津あたりにも似ている。

角を曲がると、道の端に露店が沢山出ていた。
インド人のような風貌だ。
マレーシアやシンガポールにもこんな所があったっけな。

どうやら、オレの記憶の端々を継ぎ合せて出来た街のようだ。
最初のロータリーだけは、本川越の駅前に似ている。
本川越には路面電車はないけどね。
九州なら今も現役で走っていることだろ。

いつもの夢では、オレはまずバスに乗って、高円寺みたいな駅に向かうはずだ。
そこから電車に乗って、千葉のどこかの駅で乗り換える。
そこから深夜急行で何時間もかかって、父母の待つみちのくに向かうのだ。
じゃあ、とりあえずロータリーに戻り、バスに乗ってみよう。

今は長い放浪の旅を経て、故郷に帰ろうとするところ。
これからオレは故郷のあの家に戻り、そこで土に還る。
父母の眠る墓の隣に入り、ようやく長い眠りに就くことが出来るのだ。

それまで、あともう少し。

ここで覚醒。

旅の終わりは人生の終点でした。
夢の中では、父母は既に死んでいることになっていますが、現実には二人とも元気です。
夢の中でイメージしていた「郷里の家」とは、小学生の頃に住んでいた家のことでした。
あの家で亡くなった祖父は、たまに家に戻って来ているような気がします。
たぶん、実際に自分が死ぬ時も、最初にあの家を訪れるのだろうと思います。