日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

(夢幻行) 「海猫」 (告知です)

「海猫」は「夢幻行─悪夢のかけら─」に収録を予定しています。

新聞の連載には出さず、書籍にのみ加える作品です。

眼科医の野上桜子は、階段から落ちて昏睡状態に陥る。
そこで桜子は生と死の狭間の世界に立ち入った。
その世界から戻って来た時、桜子の左手には、病気を治す力が生じていた。
桜子が触れるだけで、重篤な病気がすぐに治癒してしまう。
しかし、その力は完全なものではなく、治せる相手と治せない相手があった。
このことが人に知られるようになると、無数の患者が桜子の許に集まってくる。
そこで桜子は・・・。

と書くと、超能力系の話か「天国モノ」みたいに読めますが、意図はかなり違います。
ドラマではなく、死後の世界について記述することが目的なので、物語性は押さえてあります。

前半の生死の境目の世界の様子は、かつて私が心停止した時に観たものです。
実体験の概略はこうです。
30歳に届こうかという年齢の時に、夜半になり急に鳩尾が苦しくなりました。
心不全だった模様でしたが、たまたま父が上京していた時だったのが幸いして、すぐさま救急病院に搬送されたのです。
処置室に入ったところで、心停止したのですが、医師の処置により、この世に戻って来ました。
前半では、この時の体験を踏まえた内容になっています。

本物の霊感を持つ人は、これを読めば、どこからどこまでが実体験で、どこからが創作(作り話)かがはっきり分かると思います。

後段は、もしキリストみたいに病人を直す力が付いたら、「さぞ嫌なことばかり起きるだろうな」という想像になっています。

他に、ごく普通の怪談を1話入れる予定です。
2冊目はドロドロの悪霊話ばかりで構成されますので、その予告編のような位置づけとなります。