日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

扉を叩く音  (7)

木曜の夕食の際に当家で出た話題です。

まずは長女の言葉から。
「火曜の夜に変な夢を観た。眠っていると、玄関のチャイムがピンポンと鳴り、誰かがドアをノックした」
目覚めたが、誰も居なかった、との由。

長女は鈍感な方なので、これまで「我が家では夜中2時から3時の間に、何者かが玄関の扉を叩く」話をしていませんでした。
父親や母親は、夜に起きていることが多く、実際に耳にしています。

家人の答。
「それは実際に何かが来ているんだよ。うちではよく起きるもの」
次に私。
「チャイムは気のせいのことがある。シャワーを使っていると、鳴ったように聞こえることがあるけれど、あれは空耳だ。でも、この家では、眼が醒めている時に、複数の者がはっきりとノックを聞いている。だから、夢で観ただけでなく、本当に鳴っていることがある」
まあ、長女の場合は夢の中なので、頭の中で響いているのでしょう。
長女の寝ていた時間帯には、私は起きていました。
その夜は、4時過ぎにパチンと玄関を叩かれたくらいで、物理的にチャイムは鳴っていません。
と考えて、ここで「あ。この時に長女が夢を観たのか」と納得しました。
玄関の扉は、実際にノック音がしています。

火曜日は、父親(私)の具合が悪かった日なので、「その夜、お迎えに来たが、中に入れずに戻って行った」などと想像しました。
もちろん、最後のはただの妄想です。
あれこれ妄想すると、こういう出来事を楽しむことが出来ます。
「自分の感覚も含め、大体は妄想だ」を前提とすると、平気だし、時には状況を楽しむことだって出来るわけです。

ところで、たまたまネットで幽霊話を目にしました。
「子どもがよく幽霊を見る」という相談です。
子どものうちは、感覚が鋭敏なので、実際に観ている時と、強く想像している時の両方があります。
別にそれは普通のことなので、「気にするな」「自分には関係ないと思え」で十分です。
大概の場合、子どもの「霊感」など18歳くらいまでに消えます。
子どもの方が幽霊より強いので、お祓いをしたりする必要もなし。
怖れるべきは幽霊ではなく、子どもを誘拐したり、悪戯しようとする悪者(人間)の方です。

すぐに「先祖霊」とか「お祖父ちゃん」「お祖母ちゃん」を持ち出す人がいますが、それはただの妄想なので、聞く必要はありません。
「先祖霊」は「夏場の怪談」と同じで、この世の人間関係を基にした作り話(想像や妄想)です。

世間で言う幽霊は「あの世に行けない霊」のことで、普通にあの世に行った場合は、生きている人に関わったりしません。
あの世に個人はなく、社会もありません。
このため因果を語るような霊感話の類は、その9分9厘が妄想です。

よって物理的な現象を伴ったりして、妄想として処理できない事態になった時に、対処法を考えれば良いのです。
すぐに「何かにすがる」のは、相手側の思う壺です。
この場合の「相手側」は、邪な霊だったり、それを利用するウゾッパチの霊感師だったり、自らは他の人と違うと思いたい自称「霊感の強い人」です。
実際は大したことではないし、仮に問題があっても、極力、「自分の心を強くする」という対処法しかありません。
信仰は自分の心を強くするために役立つ場合がありますが、神仏に頼ったり、すがったりしても何も返って来ません。