つい先ほど「明治橋奇譚」を脱稿し、各方面に前送りをしたところです。
何分、タダではないので、いつ頃、どこにどういう風に掲載されるかは相手次第です。
まあ、地方文化振興の助けになれば、と思って書いていますので、どこか所縁の媒体になるとは思います。
または、直行で書籍化に進むか、ですが、段取りを踏んで行かないと、持ち出しになってしまうので、そこは慎重に進めます。
概略は以下の通り。
井ノ川円了は、ある小学生の親から「明治橋に幽霊が出るから退治してほしい」との手紙を貰います。このため、森下林太郎とのコンビで、またもや陸奥に出掛けることになりました。
そこで、円了はその幽霊が「ブロッケン現象」であることを見抜くのですが、それ以外に、倒さねばならない「真怪」がいました。
森下青年に独逸から送られた品の中に、「鎌男」の墓の土が入った壺があったのですが、それと共に「鎌男」がこの日本に渡って来たのです。
「怖谷奇譚」の続編なので、前回の幽霊姉妹も登場します。
盛岡の橋(確か上ノ橋)に幽霊が出るのは、明治時代の新聞に載っています。これと、津志田の遊女・小時の幽霊伝説を結びつけるために、明治橋に設定し直しました。
「舟っこ流し」の由来にも関係しますので、地元の人が知っておくべき歴史だろうとは思います。
登場人物は、井ノ川(井上)円了、森下(森)林太郎、新渡戸仙岳、金田一京助、菊地武夫男爵、が実在の人。それと、独逸の悪霊の「鎌男」、幽霊姉妹の雪絵と朱莉になってます。
「鎌男」はこのブログの「夢の話」で扱った悪霊ですが、この話については、別稿『魹ヶ崎奇譚』で詳細を書く予定です。