日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

◎S市での顛末

◎S市での顛末
 かつて東北地方のS市で、酷い目に遭ったことを書きました。
 まかなり以前ですので、再び概略を記します。

■十数年前の経験
 東北自動車道を東京に向かっていると、突然、カーナビがハイウェイから「降りろ」と指示を出しました。
 「推奨ルートでも、距離優先でもこれはないよな」と思ったのですが、空腹だったこともあり、「ラーメンでも食べよう」と従うことにしました。
 ところが、ナビは東京方面とはまったく逆方向のS市内をぐるぐると回ります。
 左折して、左折して、左折すると、元に戻るのですが、延々とそれを続けます。
 これが終わったと思ったら、今度は右回りです。
 「故障か?これじゃあ、酷すぎる」
 試しに、ここで初めて「距離優先」にすると、ようやく別の道に向かいました。
 「高速には遠くなるかもしれないが、ま抜けられるだけまし」
 そのまま従って行くと、山道にずんずん入り、ついに1車線ぎりぎりの道路を進んでいました。方向は東側で、東京とは正反対です。
 S市の道は知らないので、「広い道に出るまで我慢しよう」「出たら道路標示を頼りにしよう」とそのまま我慢したのです。
 すると、行き着いた場所は、山の中にある荒れ果てた墓地でした。
 もちろん、バックのまま一目散で下がりました。
 ちなみに、その後、ひと月に2度後ろから追突されたので、神社にお祓いを受けに行きました。

 それから十数年。
 S市には苦い思い出がありますので、極力近付かないようにしていました。
 高速出口を降りることはないし、一般道なら大きく迂回し、S市に入らないようにするわけです。
 それが昨夜は気が変わり、「あれから年数が経ったのだから、いい加減大丈夫だろ」とS市を通ることにしました。
 手ごろなラーメン屋があったので、そこで食事をしました。
 「やはり大丈夫だ」
 白石から一般道を走って来たので、さすがに疲れ、高速に乗ることにしたのです。
 カーナビを自宅に合わせ、高速の入り口の方に進行しました。
 入り口の看板は目視で確認でき、目の前に明かりが迫って来ます。
 すると、カーナビが「この先を左方向に曲がってください」と言います。
 「おいおい。入り口は右だよ。そこにゲートが見えてるじゃないの」
 しかし、工事があったりして一通なのかも。
 指示通りに進むと、高架下を潜り、左に曲がり右に曲がり、どんどん寂れた山の方に向かって行きます。
 この辺で、胃の辺りがずしっと重くなり、「嫌あな気分」になって行きます。
 「また前と同じじゃねえのか。ハハハ」
 まだ余裕があります。

 ところが車はどんどん山道に入り、1車線道路に。
 しかも、車の左右のドアにわさわさと草が当たるくらいの道幅になっていました。
 なんでそこまで先に進んだのかと言うと、方向転換の出来るスペースがどこにも無かった、ということです。
 灯りがまったくなく、草しか見えない道がさらに狭くなっているので、さすがに気が付きました。
 「これって、前とまったく同じじゃん」
 すると、その時までカーナビに示された青い道順が、前後共にパタッと消えました。
 地図上の道路が無いところを走らされているのです。
 「さっきまでの指示は何だよ」
 当方はあまり物事に驚かないほうですが、前回のことがあるので、思い切りビビリました。
 「意思」と言うか「悪意」が感じられたので、なおさらです。

 そこからは、1キロ近く草を揺らしながらバックで戻り、道別れのところで方向転換し、カーナビを使わずに戻りました。
 カーナビを入れても、高速のほうには行かないので、看板で進んだのです。
 那須を越えるまで、対向車もほとんどなかったです。
 ここだけで2時間半は掛かりました。

 「どこからおかしくなったのだろ」
 画像をチェックしてみると、最初からバリバリ出ていました(苦笑)。
 光や煙玉が入っていなかったので、気付かなかったのです。