日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

だってボクじゃないもん

森友・加計問題について、国会での議論は、ほぼ堂々巡り。
これは、ひとえに安倍総理が「だって、ボクじゃないもん」と小学生が言うような駄々をこねているためだ。

財務省が公文書を改ざんしたり、捏造したりしていても、「こうつらのせいであって、ボクは言っていない」。でも、それで得をしたのは誰?

財務省が森友との交渉記録を隠していて、しかも意図的に廃棄しようとしていた。しかし、「いつかはばれる」と考え、出して来た。これは千ページを超えるボリュームだから、紙で保存されていたのではなく、当然、磁気情報だ。
紙なら、もっと早くに発見されていたはずなので、当たり前だ。、
ところが、その磁気情報の特定の一日分だけ「ない」と言う(4月22日だったか24日だか)。
こりゃまた恐れ入る。いったいどんなトラブルがPCで起きていたのか(笑)。
PCを使い慣れている人ならすぐに分かるが、全部が欠落しているならともかく、ファイルの一部分だけが消失するエラーなんか、絶対に起きない。
すなわち、どうしてもそこは出せないから、「削除した」ということ。
中身を特定するまでもなく、証拠隠滅を図っている。
これはどういう中身だかを証明する必要が無く、この時点で有罪だ。

以下は例え話。
金融機関の窓口担当が、顧客の金を横領したとする。
担当はばれるのが怖いから、帳簿を改ざんする。どういう内容であってもここで有罪だ。
「悪意の無い書き換え」だとかいう理屈は通用せず、そこでもう犯罪だ。(そうだよね、麻生さま。)
さて、そのことが露見したら、金融機関がすることはひとつだ。
それは「顧客に与えた欠損を補填する」ということ。

ところが、頭取が口を開くと、「あれは担当がやったこと。私は関わっていないし、一切知りません」という。
すなわち、「だって、ボクじゃないもん」。
まるで小学生の言い訳だ。
よく調べてみると、担当が横領した金は頭取のお友だちに渡っている。その額百億円超だ。
頭取は「だって、ボクの財布じゃないもん。カケ君と会ったけど、そんな話は聞いていないもんね。話を聞いたのは、決まった後」

おいおい。担当がやろうが、第三者がハッキングしてやったことだろうが、顧客には金融機関が損失を補填しなくてはならないんだよ。
そして、その不始末の責任は、頭取以下の経営陣が取らねばならない。

頭取がウソツキで、陰でこっそり「お友だち」を支援してきたことは皆が知っている。
ところが、金融機関の経営陣は、頭取の嘘に気付きながら、そ知らぬふりをしている。
これって、「潰れる会社」の典型的な末期パターンだが、周囲の誰もが「事なかれ主義」のまま傍観している。

今は自民党が下野した時と状況は良く似ている。
驕りに驕った振舞いを続けた挙句、まず若手グループが離党した。
その後は、がたがたと崩壊への道を歩んだ。
もう忘れましたか。

船が沈没し始めても、しばらくの間は浮いているが、ある一瞬から急速に沈み始める。
ところが、ネズミは船が沈没しようとしていることに気付かず、他のネズミからどうやってチーズを守ろうかということばかり考えている。

自民党の国会議員に言いたいが、もし安倍主義を放置すれば、程なく国民の多くが自民党を見限る事態が来ると思う。
もちろん、今の野党の支持に回るわけではない。
自民党と野党、すなわち既存の政党を非難する勢力が現われ、取って代わる。

アメフトの加害学生や、関東学連の対応は、極めて当たり前のことをやっているのに、やたら清清しく見える。これは日頃、これとは真逆の政治家の姿に見慣れているからだ。
「だってボクじゃないもん」
「記録がありません。なくしました」
「記憶がありません」
まあ、子どものつく嘘だ。

これは誰もが経験的に知っている。実際、誰しも言ったこともやったこともあるだろう。
子どもじみた振舞いを見せられたら、誰でも反感を覚える。
こういう「風」はじきに強風に変わる。

小泉元総理は「風」を読むことにかけては天才だ。
世間の風潮を肌で感じ取る才能を持っている。
その人が「安倍総理の三選はない」というのは、このまま容認すると、党にとって極めて不味い事態が待っていることを感じているからだ。

地方の自民党支部に行くと、最近は必ずこういう話になる。
安倍総理にはかなりの問題がある。でも代わりがいないから」
となると、その「代わり」が出て来れば、「一気にそっちに回る」ということだ。

早いとこ、安倍総理を代えないと、自民党が沈没する結果になると思う。
ボンボンの我侭に手を拱いているような者たちには、到底、国政など任せられまい。