◎窓口での顛末
私がぱたっと死んだ時に、妻子が慌てては可哀想なので、口座関係を整理して置くことにしたのです。この辺、私は楽観主義者ではありません。
学費を入れた息子名義の口座も本人に渡すことにしたのですが、ゆうちょのキャッシュカードにヒビが入っていました。
私は声を大にして言いますが、ゆうちょのカードは本当に壊れ易いです。
大日本印刷か凸版か、どちらかだろうけど、「いい加減にしろよな」と言いたくなるくらい。過去に幾度も再発行の手続きをしました。(名指しなのは、業者指名入札に通るのは事実上、この2社だけだから。)
数日前に窓口に行くと、「本人でない場合は委任状を提出してください」と言われ、出直しに。
その委任状を持参したわけですが、日付だか電話番号だかの記載が漏れていたのです。
すると、窓口の職員になりたての女が「全部、ご本人様に書いていただくことになっています」と言いやがった。
「別に日付とか電話番号くらい、親なんだから私が書きます」
「ご本人様と連絡が取れますか。自宅にお電話しても宜しいですか」
「自宅にいるなら、本人がここに来ますよ。今はバイトに行っています」
「携帯は」
「仕事してれば受けられないでしょ。じゃあ、本人に書かせます」
もちろん、カウンターで私が本人として書き、また差し出します。
この段階で、私はかなり腹を立てています。
カードの再発行は、本人の自宅宛に書留で送られます。
それなら、口座名義の本人と代理人が同居しており、家族であることが分かれば、別に問題ないわけです。書留が届いた時に、「本人でなければ受け取れない」なんてことをやってたら、配達物が溜まりに溜まってしまいます。実際、家族が受け取るのは、ごく普通のこと。
なら、家族であることか、同居していることが分かれば問題ないわけです。
ここは規則を縦にとって、「自分の仕事が楽になるように」計らっているとしか思えない。
今どき、役所でもそんなことはしません。
NHKとかゆうちょとか、「役所もどき」の会社はいまだにこんな調子です。
ガスなんかもそうで、原料高騰で値上げはするが、天然ガスの値が下がった時に料金を下げたことがありますか。ウソツキ野郎め。
とまあ、「そもそも不良品のカードを渡しやがったことが原因だぜ」とくつくつと腹を立てつつ、窓口に行くと、女が察知しました。
わざわざ上司の所に行き、「親が替わりに書いたようなんですが」と訊きに行きやがったのです。
女性差別をするつもりはないが、こういうところは女性に典型的にある融通の利かないところ。
黙って見えない振りをしていれば、誰にも分からないし、わざわざ出直す必要もありません。
それ以前に、「親子関係があるかどうか」を確かめればそれで終わり。
「上司が、ご本人様に書いて頂くようにと申しております」
ここでブチブチと血管が切れます。
「では解約ね。これからは三菱にします」
さっき行った三菱では、行員の女の子が小ぎれいで応対も良かった。
昔、カードの交換をしたことがありますが、至って簡単でした。
ゆうちょ本局を出て、別の支店に行きました。
この辺では冷静に戻っています。
局に入り直せば、電話番号を当方が書いたことは分かりません。
その支店では、窓口はオヤジ職員と若手男性職員だけでした。
「良かった。これなら話が早いや」
さっきの件を話して、愚痴を垂れてやろう。
並んでいるのは一人もおらず、すぐに順番が来たのです。
すると、オヤジは「これは古いカードですね。それなら、再発行では無くカードの新規発行で出来ます」と言います。
通帳と親の証明書を確認して、すぐに手続きが終わりました。
ものの5、6分です。
当たり前で、こちらが通常の手続方法です。勘所はやはり、「同じ住所に住んでいるかどうか」ということ。
帰宅して、家人に愚痴を零しました。
「こういうことだから、いつまでも女は駄目だと言われるんだよ」
すると、家人はひと言返します。
「お父さん。火を点けて燃やしているのはお父さんの方だよ。黙って書き足して、十分後に出せば問題なかったのに」
ま、そりゃそうだ。職員の対応を予期していたところあり、クレーマー的に「解約だ」と叫んでますね。
でも、それも積み重ねによるものです。
壊れやすいカードを出しているのはゆうちょの方だし、前に一度行った時に、ただ「委任状を持って来い」じゃなくて、丁寧に説明すべきなんじゃないのか。
自分の決まりに合わないからという理屈は世間じゃ通らないぞ。