日刊早坂ノボル新聞

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◎『死の国』ノート 霊魂の存在形態

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◎『死の国』ノート 霊魂の存在形態
 これまで観察してきたところでは、霊魂の存在形態には、3つの次元が存在すると考えられる。
 
 「現界」:唯一、自ら存在を確認出来る領域で(実存)、ひとが肉体と精神の両方を持つ。
 「幽界」:ひとは肉体が滅んだ後もある期間の間、自我(自意識)を保つが、自意識だけの存在となった状態。
 「霊界」:自我を解体(寛解)し、断片的な感情のエッセンスだけを残す状態。自我・自意識は無く、意思を持たない。
 霊魂は1)霊界→2)現界→3)幽界→1)霊界・・・を繰り返す。

 過去の考え方を例示すると、「この世」(「現界」)と「あの世」(「幽界」と「霊界」)という見方が中心で、死後の存在については、区別無く「霊」と言い表していた。
 実際には、さらに自我の有無で区分でき、「霊界」と「現界」・「幽界」とを分けることが出来る。

 ひとは五感をもって自我・自意識を強固にするが、肉体が滅びると、自己を確認する手立てを失ってしまう。
 このため、死後の魂(ここでは幽界の霊:幽霊)は時間の経過と共に、自我も次第に消滅して行く。
 自らが消えてしまうのは怖ろしい。
 そこで幽霊は、「念」を強く持つことで、自我を強固にする。「念」には悪意が馴染み易いので、「悪霊の方が長く存続する」傾向を生む。「邪念」や「疑念」「怨念」はあるが、善意にあたる念を示す言葉がないことでこれが分かる。
 あるいは、幽霊は自分と同じような存在を見つけ、それを取り込むことで(合体)、自我を強化する。

 かたちを表わす幽霊には、生前の姿を留めたものと、能面・鬼面のような表情に変化したものがある。
 後者は、何十、何百と同化・合体を繰り返していく上で、日本人または東洋人の共通の顔に変化したものと見られる。
 実際、東洋人の顔を重ねていくと、欧米人が認識するような、「眼が細く吊りあがった顔」に近くなる。

 付記)ひとの認識の特質
 「現界」に住む我々(ひと)は、認識手法として、一次元尺度(二項対立)しか持たないので、3次元によるトライアングルの構図を理解出来ない。
 「現界」だけは存在を信じることが出来るので、これを「+」とすると、「幽界」が「-」、「霊界」が「〇(ゼロ)」となる。
 ゼロは「存在するが、他との関わりを持たない」存在なので、ひとが「認識できない」という点で理に適っている。
 「現界」と「幽界」は対極的な位置に置かれるが、これを具体的に示す事実は、「ひとと幽霊が重なると、姿が消えてしまう」という経験則で知ることが出来る。