日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

オスの悲しい運命

関東某所。某研究・娯楽施設にて。
 
蛇の放し飼い用の区画には、大量のひよこ(ウズラ)が放されていました。
区画が6、7か所あり、それぞれに数百羽が放されていたので、総数は1千羽を超える数です。
ひよこを放す理由は明白で、蛇の餌にするためです。
 
卵の生産用に、ウズラを孵化させますが、オスは不要です。
こうして、オスのひよこは生まれたばかりでも、こういう末路を辿ります。
孵化したばかりで、ひよこたちの多くは何もわからず、うろうろするばかり。
蛇が近寄っても、別段恐れるでもなく、逃げもしません。
もちろん、今の状況がサッパリわからないので、当たり前です。
 
可哀そうですが、これ以外には産業廃棄物として捨てられるだけです。
鶏のオスひよこだって、生きたまま豚の餌になるという話です。
(豚の件は伝聞で、ある大学教授が講義の合間に解説した話です。)
肛門で雌雄の選別をするところまでは、テレビでもやりますが、その後オスとメスとは別のところに運ばれます。
昔は縁日で青や赤で色を塗られたひよこが売られていましたが、あれはやはり不要になったオスです。
 
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毒蛇の区画のひとつに野良猫が侵入し、ひよこを漁っていました。
危険ではないかと思って見ていると、蛇の方は自分がひよこを食べるのに忙しく、猫には構いません。
なるほど。
 
しかし、同じひよこでも、中には頭のまわる者もいるようで、十数羽くらいで集団行動を取っている群れもいました。
蛇が近寄ると、皆で一目散に逃げます。
逃げられないと分かると、地面に伏せて動かず、蛇が通り過ぎるのを待ちます。
今は日射しで地面が高温になっており、日向でじっとしていれば、蛇に体温を感知されにくいようです。
このひよこたちはおそらく他の無防備な仲間たちより、1日2日は長く生きられるのではないかと思います。
 
ウズラが飛べるようになるのは孵化してから3週間後で、やはり絶望的な状況ですが、その前に何度か新しい餌が入れられるはずです。
うまく立ち回り、ついには脱走するウズラもいると信じたいです。
 
この施設の場合は、残酷な見世物にしているのではなく、経済性と蛇の健康管理を考えているのだとすぐにわかります。(全体的に、客への愛想はほとんどありません。)
私はこういうところは子どもにもしっかり見せるべきだと思います。
屠畜のことも義務教育の段階できちんと知らせるべきですね。