夢の話 第599夜 母の家出
26日の午前3時に観た夢です。
ガタゴトという音で目が覚める。
周りを見回すと、そこは大学生くらいまで住んでいた家だった。
「ありゃりゃ。何でこんなところで寝ていたんだ?」
廊下に出てみると、今は倉庫の筈なのに、きちんと掃除が行き届いていた。
「ああ。母がきれいにしたんだな」
音は階下の方からだった。
階段を下り、居間の方に行くと、母が立っていた。
「私はお父さんの世話をするのに飽きたから、出て行くからね」
え。家出するってこと?
「本気なのかよ」
母はしっかりと頷いた。
「本気だよ。その証拠に」
母はスルスルと玄関まで進み、扉を開いた。
すると、扉のすぐ外には、家財道具が山積みになっていた。
ここでオレは気が付いた。
「まてまて。こりゃ良い夢ではないかもしれん。すぐに目を覚まそう」
右手を上げ、周りの景色をかき回すと、水に映った風景のように掻き乱れた。
ここで覚醒。
病気の母が「家を出てゆく」のは、母に対する愛情の表れだと思いますが、念のため自ら中断しました。
ここで気が付いたのは、私が「夢を総て憶えている」のは、頭のどこかが常に覚醒したままだから、ということです。