日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

ある知事の行動に思うこと

昨年、知事になったある九州の県知事は、議会以外のときはほとんどテレビに出ずっぱりになってます。
さすが「県産品の宣伝マン」だったか「営業マン」だったかを自称するだけのことはあります。

でも、ちょっと出すぎ。

バラエティ番組でチョコっとマンゴだの牛肉の話をするのが知事の仕事の中心で良いわけなのでしょうか。
地元では議会の無いときにも、県内の地域問題や政策に関わる審議会は頻繁に行われています。
これって、中身をじっくり聞かずに良い結論を出せるものなのでしょうか。

県の長期計画の策定に関わる事業には20年以上関わってきましたが、「美辞麗句を散りばめてはいるが、しかし実践を伴わない政策」になりがちなのは、まさにこのパターンです。
要するに、資料を作成し、説明に及んでも、意思決定を行う側が15分とか30分しか説明を聞かないケースです。
正確には審議会の中心テーマが話し合われるのは45分で、政策コンサルタントシンクタンクはこの「議事進行に45分」がひとつの目安になってます。
しかし、コンサル側の本音は「いくらわかったような気になったとしても、15分とか45分やそこらで状況を把握するのは無理」というものです。
これを補うのは、まさに地元に根を下ろして、できるだけ多くの県民の声を聞くことです。

年末年始の時期となり、この知事が画面に出ない日はありません。
これで本当に大丈夫でしょうか。

うがった見方をすれば、この知事は既に政策決定のシーンで一杯いっぱいになっている。
そこで、自分の出身母体であるテレビに逃げ込んでいるのではないか。
老婆心からかもしれませんが、そんな不安を覚えます。

当選直後の姿から見ると、コンサルタント的には「もって一期かな」という印象でしたが、最近はそれが短くなっているような感があります。
反対陣営は、知事がボロを出すのを手ぐすね引いて持っていることでしょう。

自分を支持してくれる人でスタッフを固め、そのグループで今後の進路や方向性を探っている段階だとは思いますが、時には「自分を支持しなかった人」、「自分に批判的な人」の意見を聞いてみると、本当の自分の姿がよく見えたりします。
まさに「嫌なヤツは真実を語る」です(早坂ノボル語録より)。

何事も加減が大事で、さらにやりたくないこと、不得手なことを率先してやるように心掛けると、問題が大きくなることはありません。
最近はテレビでお顔を拝見する度にヒヤヒヤします。