日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

夢の話 第120夜 ヘルメットが無い

長いハイウエイ・ドライブの後、ターミナルが近付いてきました。
私は大型のバイクに乗り、何百キロか旅をして来たのです。

ターミナルは、高速道路が縦横に交錯する間に立つ、細長いビルです。
ここは夢の中に何度も出てきますので、ここに来ると、「今、自分が夢の中にいること」を自覚します。
「またこの夢じゃん」
ここはどことなく池袋に似ています。

近道で行こう。
ビルの中に入り、勢い良くバイクで階段を上ると、屋上階に出ます。
成田空港のチェックポイントに似た検問に近付くと、係官が2人立っていました。
1人は中年の男。もう1人はまだ20代と思しき女性です。

「ちょっとちょっと。ここからは日本国内に入るから、ヘルメットを被ってくれないと」
またかよ。いつもメット無しで、止められるんだよな。
「持ってきてないですけど」
「よくいるんだよね。じゃあ、バイクは預かっておくから、近くでメットを買ってきて」
買ってくるのかあ。お金があったかな。
「あそこが商社ビルで、その2階でヘルメットを売っている店がありますよ」
これは女性です。

街に下り、言われたビルに入っていきます。
商社と言う割には、まるで雑居ビルで、中小企業がたくさん入っています。
各々の会社の前には、段ボール箱が山積み。
「こんなとこで、メットなんか売っているのかいな」

事務服を着た女の子が2人通りかかったので、尋ねてみます。
「バイクのヘルメットを売っている店があるって聞いたんだけど、このビルにあるのかな」
気安い口調で聞きました。
すると、2人のうち背の高い方が、くすくすと笑いながら答えます。
「ここにはありませんよ。ヘルメットを扱っているのはあっちのビル」
窓の外、指差す方を見ると、3ブロックは先のようです。

時間が掛かりそうだな。
家に着くまでは、まだ遠いなあ。
実家で待っているだろう母の顔が思い浮かびます。

ここで覚醒。