日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

夢の話 第231夜 宇宙船

夕方、居間でうたた寝をした時に見た夢です。

眼を開くと、空を見上げていました。
私がいたのは高台の上で、そこには私だけではなく、数十人の村人がいます。

「すごい」
空に浮かんでいたのは、巨大な宇宙船でした。
アダムスキー型って言ったっけかな」
でも、よく見ると、円形ではなく楕円形をしています。
長径のほうは、ざっと2キロはありそうです。

宇宙船はじっと空中に留まっています。
「いったい、何しにこの村に来たんだろうな」
フィリピンの島に移り住んで数年経ちますが、こういうことは初めてです。
この島は4キロ四方しかありませんので、島の上空は全体がその宇宙船で覆われたような状況です。

「あ。着陸船だ!」
宇宙船から、やや小さめの船が降りてきました。こちらは直径が30辰らいとかなり小ぶりです。
「森の方に下りるらしい」
島の中央は森ですが、そのちょうど真ん中に、ちょうどその船が停まれるくらいの広場があります。

皆で小走りでそこに向かいました。
その場所に着いてみると、やはり小型の船が停まっています。

恐る恐る近寄ってみます。
着陸船は卵のかたちをしていました。
皆で囲んでいると、船の中から何やら機械的な音が聞こえてきました。
「もしかして、これから扉が開くのでは」
放射能に汚染されているかもしれないし、少し後ろに下がります。
放射能を警戒するなら、近寄ること自体間違いでしたが。)

やはり、扉が開きました。
つるんとした壁面が唐突に開いたのです。
ぽっかりと暗い穴が開きます。

しばらくすると、中から人が出てきました。
人間の女性です。
着陸船から降りて、完全にに姿を現してみると、女性は金髪で、近代西欧のドレスのようなものを着ていました。
マリー・アントワネットみたいだな。)
歴史の教科書に載っている、その時代の風俗にそっくりです。

宇宙人はなにやら亀のようなかたちの台車に乗っていました。
大きさは縦横3辰らいで、高さはほぼ2辰任后

「ここまで宇宙人と接触するのは、人類史上初めてかもしれないぞ。村長、村長!」
この島の村長を呼び寄せました。
「こちらにそそうがあって、先方が腹を立てたら面倒なことになる。あんたがここの代表なんだから、あの宇宙人に友好的な態度を示せよ」
村長は十秒ほど考えましたが、「わかった」と答えます。

村長は島の人々にむかって、何やらタガログ語で話をします。
すると、後ろの方から、若い娘2人が前に出てきました。
カモナとモリーンの二人で、この島きっての美人姉妹です。
(なるほど。美人姉妹を伴って行くことで、誠意を見せようとしているのか。)

村長と美人姉妹の3人は、ゆっくりと宇宙人に近づきます。
宇宙人はその3人が近づいてくるのを見ると、突然、歌を歌いだしました。
柔らかな声で、きれいな歌です。
どういう仕掛けなのかは分かりませんが、台車の周りから伴奏のような音も流れてきます。
「この世のものではないような歌声だな。まるで天使だ」
天使。容貌と声とが相まって、まさに天使の佇まいです。

美しい歌声に引き寄せられ、村人全員が宇宙人に歩み寄ります。
宇宙人を囲んで、2百人くらいの人の輪が出来ました。
皆で宇宙人の歌声に聞き入りました。

そのまま5分間くらいの間、歌を聴いていると、すこぶるいい気持になって来ました。
皆野気が緩み、その場にしゃがみ込む者が増えてきます。
「なんだか、眠くなってしまうほどの美しい歌声だね」
皆が一斉にしゃがみ込みます。

すると、頃合いを見計らったのか、宇宙人の立つ台車から、突然、触手のような、あるいは蜘蛛の足のようなものが飛び出しました。
その触手の先端は、どれも鋏のように尖っています。
鋏と言うか、鎌に近い形状です。

その鎌がぎらっときらめいたかと思うと、近くに座っていた7、8人の首が刎ね跳びました。
「うわっ!」
皆が驚いて、後ずさりします。
次に宇宙人は台車から、足のような触手を出します。
まさに蜘蛛のかたちになりました。

宇宙人はその足を踏ん張ると、もの凄い速さで、村人を襲い始めました。
大鎌を次々振るい、村人の首を刈って行きます。
蜘蛛に化けて見ると、最初の貴婦人は、しゅんと半分ほどにしぼんでしまいました。
人ではなく、人のかたちを模した飾りだったのです。

「おいおい。あれは疑似餌だったのかよ」
貴婦人の部分は、おそらく生き物を引き付けるための餌で、本体はあの蜘蛛のほうです。
あの宇宙人は餌を探すためにこの星に来たのでした。

私はもちろんのこと、村人は宇宙人から遠ざかろうと、必死で走ります。
逃げながらも、私の頭の中は比較的冷静でした。
「宇宙人から皆が一目散に逃げている。蜘蛛の子を散らすように逃げる、ってのは、まさにこのことだよな」

ここで覚醒。

何かを象徴しているのでしょうが、何のことやらサッパリわかりません。