日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

夢の話 第232夜 山の麓の駐車場

毎日、目覚めた時には、必ず最後に見た夢を憶えています。
ところが、夢の大半はおどろおどろしい内容なので、文字に落とすのはしんどいです(気が滅入る)。

これは、先ほどテレビの前でうたた寝をした時に見た短い夢です。

家人と2人で、G県までドライブに行きました。
あれこれ見物して、温泉に入り、何かご当地の食べ物を食べて帰ってくるという、日帰りスケジュールです。

たまたまある山の麓を通り掛かったら、赤い幟が立っていました。
どうやら、神社があるようです。
「ちょっとお参りして行くか」
家人は助手席で居眠りをしていましたので、駐車場に車を入れます。
エンジンが止まると、家人も目を覚ましました。
「ここ、どこ?」
「なんか、神社があるから寄ってみた。山の上みたいだし、見晴らしが良いかも」

ドアを開け、2人で外に出ます。
駐車場の奥に、石段と鳥居が見えています。
鳥居の辺りからは、赤い幟が沢山立っています。

十歩くらい歩いたところで、2人とも急に立ち止まります。
隣の家人の顔を見ると、家人もダンナのほうを見ていました。
「お父さん」
「うん?」
家人の眉間に皺が寄っています。
「お父さん。ここはダメだよ」
どうやら家人は私と同じ感覚を得たようです。
「ここは、私が入ったらダメな場所だよ」
「そうか。お前もそう思うのか」
私のほうも、なんとなく、この場所に自分が拒否されているような気がしています。

「上るも何も、ここから前には進めない」
「入ったら、2度と帰って来られないような気がするな」
夫婦の意見が一致したので、また車に戻ります。

駐車場から車を出し、前の道に戻りました。
「時々あるよな。来てはいけない所って。これは一体どういうわけなんだろ」
私の呟きに、家人が首を横に振ります。
「理由を知る必要はないよ。入ってはならないところだから、入らなければそれでいい」
「そう言えば、お前は〇〇県でエライ目に遭ったんだよな」
その海岸の町では、家人は本当に恐ろしい経験をしたのでした。

「その話はしたくないよ。早くここを離れましょう」
「そうだな」
私はここでアクセルをぎゅうっと踏みしめます。

ここで覚醒。

かつて実際にあった出来事をそのままなぞる夢でした。
要するに、記憶を整理しようとする夢です。
「ここは入ってはダメな場所」は、ここだけでなく、時々通りかかります。
その都度、夫婦で「ここは止めよう」という意見が一致するので、感覚的に似ている部分が多いのだろうと思います。