日刊早坂ノボル新聞

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本当に「表現の自由」か

キム・ジョンウン暗殺の企てを描いた映画を後悔するかしないかで、ひと悶着。
今日のニュースだと、ソニーの平井本社社長が「表現の自由を守る」とかナントカ大見得を切ったらしいです。

ええ?
この件は本当に「表現の自由」の問題なのでしょうか。
実際に北朝鮮がどういう国で、キム第一書記がどういう人物かということには関わりなく、「実在の国と個人の名称を使って、勝手にドラマを作る」ことは、果たして正しいことですか?

例えば、「オバマ大統領が各国大使館の通信を傍受させておき(ここまでは事実)、気に入らないヤツの暗殺を命じる映画」、とか。
阿倍総理大臣が、「中国軍艦の誤射をきっかけに、隠し持っていたミサイルを北京に向けて発射する戦争映画」を作ることが、表現の自由になるのでしょうか。

従前は、具体的な名称は使わず、その人本人をイメージさせるような「似た名前」を使用したものです。
例えば、「キム・ジョンウン」がモデルなら、「キム・ジョンジョン」とかです。
(まあ、相手が名誉棄損で告訴できる場合なら、曾愛として取り上げないだろうとは思います。なぜ北朝鮮で、キム・ジョンウンかは、その相手が損害賠償を請求しないから、ということです。)

もしこれが許されるなら、どこかの会社に勤める実在の人を取り上げて、「殺人事件を犯した犯人はコイツ」という内容の小説や映画を作るのも、「表現の自由」になるのですが。

ちょっと釈然としません。
北朝鮮キム・ジョンウン氏の肩を持つわけではありませんが、イラク戦争の際の米国が使った「言い掛かり」を思い出してしまいます。