日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

夢の話 第395夜 レインコート

今朝、家族を送り出した後で仮眠を取りました。
その時に観た短い夢です。

雨の日のこと。
ビルの角を曲がると、前から来る男と鉢合わせしそうになった。
傘を傾けて、相手を見る。
相手は傘を差さず、レインコートを着ているだけだ。

「あ。お前は」
ケンゾーだった。
ケンゾーは幼馴染みで、田舎の実家はごく近くだ。
子どもの頃は、2人でよく山歩きをした。
コイツは度胸が良くて、マムシを見つけると、すぐさま木の枝を拾って、その蛇を叩き殺した。
日頃は大人しいが、いざとなると度胸が据わっている。
隣の中学から不良が来た時も、普段威張っていたヤツは縮こまっていたが、コイツが前に立って叩きのめしたのだった。

確か、コイツは・・・。
今は暴力団だった筈だな。

「今はどうしてるの?」
オレの問いに、ケンゾーは「まあ、色々と、だな」と答えた。
抗争事件が続いていたので、コイツも疲れて来たらしい。

ここでオレは、ふと思いついたことを口にした。
「おい。還暦になったら、車の修理工場でもやらないか」
確かコイツがそういう資格を持っていたことを、思い出したのだ。
「お前が修理をして、オレが経理をする。オレは会社を経営していたから、事務は楽勝だぞ」
ま、あくまで、その時までオレが生きていれば、という話だが。

ケンゾーが急に悲しそうな表情に変わる。
「ダメだよ。ケンちゃん」
ここでケンゾーがレインコートの前を開いて見せる。
「オレはもう死ぬんだよ」
ケンゾーの腹には銃弾の痕が3つあり、どくどくと血が噴き出していた。

ここで覚醒。。