日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

◎森友問題 「小悪人」の悲哀

 ただの想像です。

 籠池氏は資本を持たず、毎月の支払いさえ四苦八苦していた。
 これまでも補助金や寄付を頼りにしてやりくりしてきたのだ。
 そういう立場の者には、人の繋がりだけが希望になる。
 そのため、相手から見ればただのお愛想でも、当人は「この人が力になってくれる」と過大評価してしまう。
 政治家や役人などは「善処します」が口癖で、それは「何もしません」という意味なのだが、この人はこれを「この人が助けてくれる」と解釈してしまう。
 実際は、その相手は「利用できるところだけ利用しよう」と考えているのにも関わらずだ。
 相手は少し状況が変わり、マイナスが生まれる「かもしれない」段階に至ると、皆一斉に背を向け、「十年間会っていない」という嘘まで吐かれる。

 事業家(金儲けが目的)であれば、普通は「幼稚園経営を拡大する」方向に進むはずだが、籠池氏の場合、金銭よりも「自分なりの理想を実現する」方に関心があるから、理想に向かってまっしぐらに突き進む。
 これが、たまたま他の者の思惑に添っていた。

 籠池氏の立場では、自らの力で許認可を動かすことは出来ないわけで、そこには必ず役人や政治家の思惑と手が絡んでいるのは間違いない。
 登場人物が少しずつ、自ら意識することなく「悪」を分担しているが、その中心は元の顧問弁護士であることは疑いない。
 そのことは端的に次のことで分かる。

 籠池氏に不利な契約書等を、率先してメディアに提供したのは、この弁護士だ。
 いざ気配が悪くなったと見ると、この弁護士は責任が籠池氏に集まるように手配し、自らはとっとと逃げ出している。
 この弁護士は常に「籠池氏を守る」ことではなく、「自分を守る」振る舞いをしている。
 手続き申請については、おそらく籠池氏は言われるまま、従っていただけだろう。
 完全なる悪の思惑を持っていたのは、この顧問弁護士と大きな仕事を受注したい設計士の2人で、この2人は必ず繋がりがあると思う。