◎夢の話 第577夜 黄昏の時
28日の午後11時に観た夢です。
気が付くと、薄暗い家の中に座っていた。
「ありゃ。今は何時ごろなんだろ」
たぶん、午後6時くらいかな。ぼんやりと家具が見える程度の明るさだ。
疲れが取れないのか、立ち上がる元気が出ない。
そのまま座っていることにした。
じっと窓の外を眺める。
夕陽は残り1%くらいで、あと数分で真っ暗になりそう。
こういう黄昏時の雰囲気は悪くない。
6月に降る雨と同じで、どこか物悲しい。
そのまま座っていたが、真っ暗な闇に落ちるわけでもなく、薄暗いままだった。
「もう日が落ちても良さそうなのにどうなっているんだろ」
椅子から立ち上がり、玄関に向かう。
扉を開き、外に出た。
周囲の家々には、まだ灯りが点っていない。
「もはや物がよく見えないだろうに、まだ誰も帰っていないのか」
それにしても、静か過ぎる。
夕方なんだから、道路を行き来する車の音が聞こえるものだが、それも聞こえない。
「少し歩いてみるか」
散歩をすることにして、広い通りに向かう。
そっちには、大きなスーパーがあり、様々な商店が並んでいる。
ところが、どの店にも灯りが点いていない。
車も人もまったく見当たらない。
薄暗い中に、建物のシルエットだけがぼんやり見える。
そこで気が付く。
「ああ。ここはきっと『あの世』なんだな」
ここで覚醒。