◎他人事でしのぐ
森ゆうこ議員:「今治市の職員と会ったんでしょ? 会ったのか会わなかったのか、YESかNOでお答えください」
藤原審議官:「私が会わなかったかどうかも含めて確認できません」
自身の行動について問われているのに、「確認できない」とはこれいかに。
要するに、「その通りだが、そうは言えない」ということだ。
逆に言えば、氏は「そうです。その通りです」と正直に答えている。
最初から「カケありき」で、あとは他の選択肢を落とす手順だった。
ここで思い起こすのは「ある夫人」の回答だ。
「百万円を渡したんですか?」
「記憶がありません。他の者も見ていないと言っています」
違和感アリアリ。どうして「していません」ではないのか。
これも「その通りだが、そうは言えない」だろう。
いずれも、それが事実なら、ただ「ありませんでした」「やっていません」と即答出来る。
ウソにならないように、他人事で回避しているわけだが、すなわち、それは肯定だ。
この辺は勉強になるぞ。
では、ここをどう切り抜けるか。
★「その頃は毎日10団体以上に会っていました。その日にどなたかと会ったかもしれませんが、ほとんど記憶にありません。恐縮ですが、人の名前を覚えるのは苦手でして。また、その場の状況に合わせて、私が調子のよいことを言ったかもしれませんが、ただのお愛想です。そこは役人なもんで」
自分の不始末にして、引責辞任すれば、上のほうへ累が及び難くなる。
★「毎日何百万も使っていますので、どこで何に使ったかなんて、覚えていません。うちはお金持ちなの」
それじゃ、覚えていなくとも仕方ない。
実際にご実家は半端なく裕福らしい。さもありなんと思わせる。
★「恨むなら、総理と友だちでないお前の親を恨め」
カケ氏がこう言ってくれれば、話が分かりやすくなるのになあ。
できれば、こういう悪役が居て欲しい。
世間は「分かりやすい悪人」と、水戸黄門や仕事人さんがもたらす明快な決着を望んでいるんだよ。
かなり脱線しました。
ところで、理想の正しさと、方法の正しさはまるで別だ。
「少子化傾向を改善させるさせるために、出生率を上げるべきだ」
だからと言って、見境なしに女性を犯してよいわけが無い。
「規制の岩盤を破る」こと自体は悪いことではないが、渡す相手が自分の身内ばかりでは、ただの「身びいき」「えこひいき」だ。