日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

「たまたま」の効用

 地方の一議員が、国有地の売却価が消されていることに、「たまたま」気づいたのが、森友問題の発端だった。
 あれがなければ、総理大臣や総理夫人が、自分に近しい人たちに、国の財産を振り分けていることに誰も気付かなかった。
 森友はとりあえず8億円だ。
 その森友問題のおかげで、加計問題が余計にクローズアップされた。
 こっちは、国や地方公共団体から「少なくとも百億円」の提供を受ける。
 保守主義を隠れ蓑にして、その実、国の財産を騙し取っている輩がいるということだ。
 しかも、自分では直接指示せず、暗に示して役人を思い通りに使っている。

 加計問題のおかげで判明したことは、「総理の意向」で簡単に決まりが曲げられることだ。
 こりゃ籠池氏が言っていたことは、ずべて真実だったということだ。

 総理周辺が信奉しているのは、保守主義ではなく、戦前回帰だ。
 なるほど、あの当時は財閥が政治や経済を支配していた。
 一握りの者が国を支配するしくみのどこが「美しい国」か。

 菅官房長官は、特区の適用を受けるのが「たまたま総理の知人だった」と言ったが、本当に笑える。
 ボールを投げて、受け取ったのが、たまたま加計氏だった、という説明だ。
 しかし、グラブを構えられるのが一人しか居ないのに、「たまたま」はない。
 20人とか、百人がグラブを構えて立っている時が「たまたま」なんだよ。

 こんな言い訳をするようでは、もはや末期的だ。
 すぐに総選挙を行うべきだ。