日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

夢の話 第49夜 門柱の上

駅から歩いて帰宅する途中、Y神社の近くを通りかかった。
Y神社はこの界隈で一番気持ちの悪いところだ。

街灯がなく暗い路地を進んで行くと、角の先の方からなにやら声が聞こえる。
「俺だってなあ。そう思ったんだよ。でも言いつけられたことは守らなきゃならない。だから仕方なくやったことなんだよ」
酔っ払ったオヤジが騒いでいるのだろうか、と思う。

角を曲がると、その声はいよいよ大きくなった。
「やりてえと思ってやったことじゃねえんだよ!」
係わり合いになりたくないので、怒声を避けるように道の反対側に移った。

長い塀に沿って、20叩10辰閥甦鵑辰討いと、声の聞こえているのは、その大きな家の門の辺り。
門の前まで着き、怒鳴り声のする方をさりげなくチラッと見る。
うひゃあ。
声の主を確認し、腰が抜けそうなくらい驚いた。
石でできた門柱の上に、頭の禿げ上がった男の首だけが乗っていて、ソイツががなりたてているのだった。
目が血走っていて、鼻が妙に赤い。
生きた人間じゃねえのかよ。

男は全くこちらを気に留めず、大声で怒鳴っている。
なるべく男を見ないように顔を前に向け、同じ歩調で歩き去った。
20秒くらい歩いてから、後ろを振り返ると、同じ道を若い女性が歩いてくる。
どうするのかと眺めていると、男が怒鳴っているのにも拘わらず、一切気がつかない模様。
男の声が聞こえ、頭が見えるのは、このオレだけなのか。

霊感が働いているのか、あるいは発狂しつつあるのか、自分ではよくわからない。
いずれにせよ、あまり嬉しい話ではないな。
暗い道の向こうから、男の声がここまではっきりと届く。

ここで覚醒。
ゲンナリした気分で目覚めました。もう何回同じ夢を見たのかな。