掲載は1月4日で、全1面掲載となっています。
この話に登場するのは、死期を目前にした中年男の「俺」と、3人の悪魔です。
最初の悪魔は老人の姿をしていますが、ここで多くの方がピンと来られたと思います。
この話のアウトラインは、「クリスマスキャロル」をなぞっています。
老人は「俺」に向かって、「もし三つの願いが叶えられるとしたら、君は何を願うかね?」と訊きます。
「俺」の方は、仕事を辞め、妻と別れ、大病を患ったばかりです。このため、最初は老人を相手にしませんでした。しかし、「俺」は次第に老人の話に乗って行きます。
老人は一瞬で姿を変え、妙齢の美女に替わります。
ここで「俺」は、自分が話をしている相手が、人間ではないことに気づくのです。
「俺」はこの相手が、悪魔アモンであることを見抜きます。
正体を見抜かれたアモンは、本来の男児の姿に戻ります。
悪魔アモンに初めて会ったのは、20年前。
バイク事故で転倒した時のことで、それ以来、アモンは時々姿を見せるようになっていました。
すなわち、この話は「約束の場所」の20年後の後日談となります。
アモンとの交流の中で「俺」は自分に残されたわずかな人生に希望を見出します。
そうです。
人が生きてゆくために必要なものは、お金でも地位でも名誉でもなく、「希望」なのでした。
さて、あと少し経つと、「夢幻行」の取りまとめに入ります。その時、この作品は12番目くらいの位置に収録される予定です。
お正月ですので、この作品については「北斗英雄伝」公式HPの「早坂ノボル作品」に掲載するものとしました。
横書き表記なので、多少読み難いとは思いますが、「夢幻行」のイメージがわかると思います。
全編につきましては、追って書籍化された時によろしくお願いします。