日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

#小説

◎我が師匠・駒田信二を偲ぶ

◎我が師匠・駒田信二を偲ぶ 部屋の片づけをしていると、師匠・駒田信二の本が出て来た。 『私の小説教室』とあるが、まったく記憶にない。たぶん、師匠が亡くなった後に、ふと思いついて書籍を求めたのだろう。だが、ずっと積読だった。 師匠は大学では中国…

北奥三国物語 鬼灯の城 其の十二 瓦解の章

北奥三国物語 鬼灯(ほおずき)の城 其の十二 瓦解の章 ◆要約 ◆解説「瓦解の章」の意図 ◆「瓦解の章」の背景 ◆著者雑感 ◆其の十二 瓦解の章 要約◆ 釜沢に敵の兵団迫る 福田・切田連合軍が釜沢まで十里圏内に迫った。 重清は四方に物見を送り、前衛となる目時館…

◎獄門峠 ─盗賊の赤虎が大猿退治に加勢する話─ 

◎獄門峠 ─盗賊の赤虎が大猿退治に加勢する話─ 本日十一月十日、『九戸戦始末記』公式HPに『獄門峠』の導入部分をアップしました。 ◆著者による紹介文◆ 本作は未公表作品である。長編ということもあり、まだ買い手がついていない。 元々、『隠し砦の三悪人』…

「北奥今昔物語」シリーズ 『芦名橋』 早坂ノボル

「北奥今昔物語」シリーズ 『芦名橋』 早坂ノボル 本日九日、公式HPに『芦名橋』を公開しました。 ◆著者による紹介文◆ 本作は『姫神雪しぐれ』(文芸社、平静18年)に収録した短編小説である。 同著は、岩手県央から少し北の風土や文化を踏まえた物語が…

◎『明治橋奇譚』        早坂昇龍

◎『明治橋奇譚』 早坂昇龍 本日、『九戸戦始末記』公式HPに『明治橋奇譚』をアップしました。 『明治橋奇譚』 ◆著者による紹介文◆ 本作は平成27年10月より12月まで盛岡タイムス紙に掲載された短編小説である。 井ノ川円了&森下林太郎のコンビが再結…

◎北奥今昔物語シリーズ 『海濤 ─民話「魚の女房」より─』

◎北奥今昔物語シリーズ 『海濤 ─民話「魚の女房」より─』 標記の短編小説(未公表)をHPにアップしました。 ◆著者による紹介文◆ 本作は未公表作品である。北奥地方の媒体に寄稿しようと思ったが、相手先が見つからなかった(要するにボツ原稿)。 この物語は…

◎『怖谷奇譚』              早坂昇龍

◎『怖谷奇譚』 早坂昇龍 本日、HPにアップしました。 ◆著者による紹介文◆ 本作は平成25年10月7日より12月30日まで盛岡タイムス紙に掲載された短編小説である。 赤虎シリーズは『九戸戦始末記─』のスピンオフ作品なのであるが、これはさらにそこから…

◎「盗賊の赤虎」年代記

盗賊の赤虎シリーズ 人物相関図と年代記 ◎「盗賊の赤虎」年代記 腹を括って、四五年を経過した作品については、順次、ウェブで公開していくことにした。 ただ、既に公表済みのものの中には、版権を先方に渡したものがあるので、少しヒヤッとした。改めて確認…

◎『驟雪 ─盗賊の赤虎が最期を迎える話─』

◎『驟雪 ─盗賊の赤虎が最期を迎える話─』 本日、HPにアップしました。 ◆著者による紹介文◆ 『九戸戦始末記 北斗英雄伝』においては、弟の仇敵を討つために、盗賊の赤虎が伊勢屋を襲撃する。本作は、その場面を厨川五右衛門ではなく、赤虎の側から眺めたスト…

◎『無情の雨 ─盗賊の赤虎が地獄を訪れる話─ 』 早坂昇龍

「盗賊の赤虎 」シリーズは『九戸戦始末記 北斗英雄伝』よりスピンオフした作品群である。画像は二戸宮野(九戸)城。。 ◎『無情の雨 ─盗賊の赤虎が地獄を訪れる話─ 』 早坂昇龍 標記の中編小説を、『九戸戦始末記 北斗英雄伝』公式HPにアップした。 ◆筆者に…

◎『島の女 ─盗賊の赤虎が奥州平泉で鬼女と戦う話─』   早坂昇龍

達谷窟 ◎『島の女 ─盗賊の赤虎が奥州平泉で鬼女と戦う話─』 早坂昇龍 『九戸戦始末記』公式HP(http://www.goemonto.rexw.jp/shima03.html)に本作をアップした。 本作は平成24年9月より12月まで盛岡タイムス紙に掲載された中編小説である。 盗賊の赤虎…

◎北奥三国物語 鬼灯の城  中盤のあらすじ

◎北奥三国物語 鬼灯の城 中盤のあらすじ 汚名 和議の儀の前日。 釜沢館、目時館の双方で、互いに相手を攻め落とす手順を密儀していた。 杜鵑女と桔梗は、各々の狙う相手を毒殺する方法を思案する。 当日になり、杜鵑女が隣室に潜み、聞き耳を立てていると、…

◎『鬼灯の城』再開に向けて 「浅野庄左衛門のこと」

◎『鬼灯の城』再開に向けて 「浅野庄左衛門のこと」 浅野庄左衛門は、浅野長吉の家来で、盛岡藩とは縁の深い人物だ。 しかし、藩史に断片的に記述されているだけで、どのような人物かはほとんど知られていない。 忌み名も「忠政」の他、数通りが伝えられてお…

◎『北奥三国物語 鬼灯の城』 これまでのあらすじ(杜鵑女編)

◎『北奥三国物語 鬼灯の城』 これまでのあらすじ(杜鵑女編) 杜鵑女(とけんにょ)は元の名を夕月(ゆうづき)と言う。薬種商人の家に二女として生まれ、他に姉と弟の姉弟二人がいる。 夕月が四歳の時に、父親が重い病を患い、商いが立ち行かなくなった。 両親…

◎『鬼灯の城』 女性の境遇

◎『鬼灯の城』 女性の境遇 4ヶ月前に渡した原稿がようやく紙面に(8月2日)。 ここでやっと本来のテーマが明らかになります。 平安時代には、南アジア型の女系社会で、女性の地位が高かったのに、武士の台頭と共に、その地位が下がって行きます。 杜鵑女…

◎「古貨幣 迷宮事件簿」の追加

◎「古貨幣 迷宮事件簿」の追加 「九戸戦始末記 北斗英雄伝」のホームページに、おまけページ「古貨幣 迷宮事件簿」を追加しました。 こちらは事実上のスポンサーページとなります。 次回の出版が迫って来ましたので、資金調達のため、骨董品や古貨幣を売却す…

◎北奥三国物語 鬼灯の城 宿敵の章(要約)

◎北奥三国物語 鬼灯の城 宿敵の章(要約) ※盛岡タイムス紙にて合戦中 天正十九年三月の初め。 目時孫左衛門(孫左)は南部信直に呼び出された。 目時父子は独断で釜沢を攻めた結果、自領を失った。信直が示したのは、孫左を家臣団から外すという下命であっ…

◎釜沢淡州の伝説

◎釜沢淡州の伝説 釜沢淡州・小笠原淡路守重清について、史実として語られるのは「九戸一揆には両陣に不参だったこと」と「それを理由に一揆直後に攻められ、滅んだこと」の二つだけです。 断片的に落城の様子を伝える話もありますが、どうやら後世の人が書い…

◎(「鬼灯の城」) 東彦八郎は誰?

◎(「鬼灯の城」) 東彦八郎は誰? 戦国時代の北奥には「東中務」が頻繁に登場します。 まず『北斗英雄伝』のHPより紹介文を引用すると、下記の通りです。 「東中務尉信義。初め直義とも伝えられる。後の朝政。通称は「中務」で東中務政勝の孫である。 南部…

本格的にウェブ再開

先ほど、『九戸戦始末記 北斗英雄伝』のウェブページを更新しました。 『北奥三国物語 鬼灯の城』のご案内が追加されております。 この数年間は、入退院を繰り返していましたが、ひとまず復帰します。 もちろん、体調としては3分4分ですが、何とか戦える状…

◎「文字化け」に感謝したい気持ち

: ◎「文字化け」に感謝したい気持ち 机の脇に正月の新聞が置いてあったので、つい目を遣ると、図の中の表記がおかしくなっていました。 「南武」× → 「南部」○ 一瞬、誤変換かと思いヒヤッとしたのですが、考えてみなくとも、当方がそういうミスをするわけ…

◎北奥三国物語 鬼灯の城 恩讐の章(要約)  ※盛岡タイムス連載中

◎北奥三国物語 鬼灯の城 恩讐の章(要約) 重清は三戸から釜沢に帰館すると、直ちに小保内三太郎を宮野城に向かわせた。 南部信直が宮野城を攻める準備をしていることを九戸政実に報せるためである。 書状を眼にすると、政実は自らが問い質すべく三太郎の前…

◎『北奥三国物語 鬼灯の城』 前半のあらすじ (盛岡タイムス紙 1月4日付)

: ◎盛岡タイムス紙 1月4日付 『北奥三国物語 鬼灯の城』 前半のあらすじ 早坂昇龍 ◆「呪い師」 二戸釜沢館主・小笠原重清(釜沢淡州)の館に杜鵑女(とけんにょ)が現れた。 杜鵑女は師に破門された破戒巫女で、放浪の挙句、釜沢館の搦手門の前で倒れていた…

◎『北奥三国物語 鬼灯の城』(七)汚名の章  要約 (盛岡タイムス連載中)

◎早坂昇龍『北奥三国物語 鬼灯の城』(七)汚名の章 要約 (盛岡タイムス連載中) 和議の儀の前日。 杜鵑女と桔梗は、互いに相手を毒殺する方法を思案する。 また釜沢館、目時館の双方で、互いに相手を攻め落とす手順を密儀した。 当日になり、杜鵑女が隣室…

北奥三国物語 鬼灯の城 (六)陰謀の章   (要約)

◆盛岡タイムス 連載中 北奥三国物語 鬼灯(ほおずき)の城(六)陰謀の章 (要約) 天正十九年一月三日。 小笠原重清は、九戸政実の催す年賀式に出席すべく、総勢五名で釜沢館を出発した。 昨日からの降雪で、重清一行は馬橇を使用したが、それでも平常の三倍の…

◎ついに『無情の雨』に着手

◎ついに『無情の雨』に着手 ようやく体力が伴って来たので、『戦国伝奇 無情の雨』に着手しました。 本作は短中編集ですが、総ての作品の主役が「赤平虎一」になっています。 赤平虎一(通称:赤虎)は、『九戸戦始末記 北斗英雄伝』の第1巻に登場する悪役…

◎『北奥三国物語 鬼灯の城』 第五章 業火 (要約)

◎『北奥三国物語 鬼灯の城』 第五章 業火(要約) ;盛岡タイムス連載中 馬渕川の戦いから半月後、釜沢館を九戸政実が訪れる。政実は四戸一族による讒言を受けていたが、重清の真意を確かめるべく、工藤右馬之助を伴って訪館したのだ。 重清が戦いについて語…

◎『北奥三国物語 鬼灯の城』  4)「過流」の章  (あらすじ)

◎『北奥三国物語 鬼灯の城』 4)「過流」の章 (あらすじ):盛岡タイムス連載中 天正十八年十二月に至り、釜沢館を沼宮内(河村)治部が訪れる。 治部は開墾や用水路普請について、指南を受けに来たのだ。 しかし、折悪しく、ちょうどその時に、領境でいざ…

◎駒田信二先生の思い出

◎駒田信二先生の思い出 駒田信二先生は、中国文学の研究者で翻訳家です。『三国志』など著書が多数あります。 大学時代に、文学部で非常勤講師をしておられたので、私は2年生の時に聴講しました。 科目は「中国文学」で、主に『聊齋志異』の解説でした。 『…

二戸より帰りました

: 取材のため、1週間ほど岩手・秋田・青森に行って来ました。 追って詳細を報告します。 画像は、小笠原重清の館があった岩手県二戸市釜沢付近です。