日刊早坂ノボル新聞

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◎ついに『無情の雨』に着手

◎ついに『無情の雨』に着手
 ようやく体力が伴って来たので、『戦国伝奇 無情の雨』に着手しました。
 本作は短中編集ですが、総ての作品の主役が「赤平虎一」になっています。
 赤平虎一(通称:赤虎)は、『九戸戦始末記 北斗英雄伝』の第1巻に登場する悪役で、冒頭で登場すると、すぐに厨川五右衛門に殺されてしまいます。
 赤虎は毘沙門党という盗賊一味の首領だったので、その復讐のために、紅蜘蛛お蓮が現れ、全巻を通じて、重要な脇役を務めました。
 虎一は、この紅蜘蛛の回想でのみの登場なのですが、書き進めるうちに、キャラが次第に固まって来ます。そこで、ふと赤虎は私の父をデフォルメした姿だということに気付きました。
 三人兄弟の長男で下に、窮奇郎、熊三という弟がいます。その弟たちの人格も、実在の叔父たちに似ていました。

 そこら辺から、本家よりスピンオフした「盗賊の赤虎」シリーズが始まります。
 以来、公表してあるものが5本あり、また他に未公表の数本が待っています。
 赤虎が死ぬまでの冒険話や死に至るまでの話で、その多くが鬼や亡霊と戦う内容です。
 とりわけ、『無情の雨』は、今のところ、私の代表作になるだろうと思いますね。
 戦いあり、恋心ありと、オヤジロマンに満ちています。

 これまで、この系列の作品は、書籍化をあえて避けて来ました。
 何となく、この作品の完結は、父の生涯にリンクするのではないかと感じていたのです。
 しかし、父は今、老境に達しており、そろそろ書籍にまとめないと、本人が見れなくなるかもしれません。
 4、5年前にも、取りまとめを試みようとしたのですが、体調が伴わず、出来ませんでした。
 今はいくらか改善され、それなりに対応出来ますので、再開することにしたわけです。
 とはいえ、やろうと思ったことの3分しか達成できないのが現状ですので、とにかく「年内に1冊」を確実に済ませようと思います。

 ま、もはや販売は出来ませんので、版元は独立系の出版社です。
 首尾一貫して鶏口牛後になってます。