◎『明治橋奇譚』 早坂昇龍
本日、『九戸戦始末記』公式HPに『明治橋奇譚』をアップしました。
『明治橋奇譚』
◆著者による紹介文◆
本作は平成27年10月より12月まで盛岡タイムス紙に掲載された短編小説である。
井ノ川円了&森下林太郎のコンビが再結成され、盛岡の明治橋付近に出没する幽霊の謎を解いていく。
この作品で、日本版ホームズ&ワトソンが赤虎シリーズから完全に分離し、独自の道を歩き始めた。もちろん、円了博士が解決するのは、殺人事件ではなく「幽霊事件」となっている。
本作の登場人物としては、金田一京助や新渡戸仙岳、菊池武夫男爵といった、郷土史に名を刻む著名人が名を連ねる。
◆あらすじ◆
再び井ノ川円了の許に森下林太郎が現れる。
「先生、またみちのくに行きましょう」
盛岡の明治橋の袂に「幽霊が出るので、これを退治して欲しい」という依頼があったのだ。
円了と林太郎は、双方とも前回の旅で出会った幽霊姉妹のことが忘れられずにいた。
断ち難い思いを胸に抱き、二人は幽霊退治に旅立つ。
◆執筆後記
大正時代の華やかさも素敵ですが、明治時代には何とも言えぬ「近代の情緒」があります。
とりわけ、明治中頃の文物・景色は、ひとの心を掻き立てる何かがあるようです。
奇譚シリーズは、下書き済みや書きかけのものが続々控えています。
何とか、世人の目に触れさせたいものです(注文待ち)。
惜しげもなく公開できるのは、「まだ沢山ネタがあるから」ですよ。
井上円了先生と新渡戸仙岳先生は、私にとっては師匠と同じ。
『妖怪学』などは、日々、実践しています。