日刊早坂ノボル新聞

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(北斗英雄伝)三好平八の最期

盛岡タイムス紙上では、そろそろ三好平八が最期を迎えるところだろうと思います。
この物語のテーマは2つあり、1つ目は「不屈」です。これは、九戸政実や厨川五右衛門(疾風)ら、寡黙な登場人物たちが担います。
もう1つは「再生」で、この三好平八や紅蜘蛛お蓮が、それを体現していきます。
 
三好帯刀(たてわき)平八は、三好康長の隠し子だったという設定です。
一時三好家の養子に入っていた羽柴秀次と、数年前に話をした事があります。秀次は、ひょうひょうとして物事にこだわらない平八に魅力を感じていました。この為「九戸党に平八が加わっている」事を聞くと、「生かしたまま連れて帰れ」と蒲生氏郷に命じました。
 
平八は奥州仕置きで大崎に来た木村吉清の下にいましたが、人殺し明け暮れる毎日に嫌気が差し、大崎一揆に紛れるように北奥に来ました。
岩泉で、子どもたちを狼から救おうとしている疾風に出会い、その仲間になります。
侍としてはイマイチだった平八ですが、疾風と行動を共にするうちに、次第に自己を回復し、何時の間にか、工藤右馬之助にも一目置かれるほどの人物に変貌しました。
平八の物語ラインは、ダメな中年男が再起するというものなので、オヤジ的には嬉しい話です。
 
その名が示すとおり、三好平八は、「七人の侍」の林田平八をモチーフとするキャラクターです。
この平八は、「荒野の七人」では、C.ブロンソン演じるベルナルド・オライリーに該当します。
オライリーの最期は、子どもたち3人を守ろうとして銃弾に倒れるというものでした。
これに敬意を表し、この物語でも、三好平八は子ども3人を守る為に命を落とします。平八の最期を見守るのは、紅蜘蛛のお蓮で「再生」人脈の仲間となってます。