日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

◎消えた元号

◎消えた元号

 「元号」自体が消えたのではなく、読み方です。
 ウィキペディアくらいなら、デタラメがかいてあっても普通なので、「元治」を「げんじ」と書いていても驚かないが、いまや普通の辞書とか事典でも「げんじ」と書いてある。
 しかし、これは元号なので、人の名前と同じだ。
 「元治」は「がんち」もしくは「がんぢ」と読まねばならない。
 明治時代の暦を見れば一目瞭然で、ルビは総て「がんぢ」になっている。

 かなり前だが、江戸文化の研究者がテレビに出ており、そいつも「げんじ」と言っていた。
 誰も訂正しないところを見ると、誰かエライ人がそうしたのだろう。
 読み方が複数あり、どちらかを選んで使われるということではなく、読みは「がんぢ(ち)」一本だよ。
 たぶん今では中学高校の教科書にも「げんじ」と書いてあるんだろう。
 あきれる、を通り越して、怖ろしい。

 もう一回書く。
 明治時代の暦を見れば一目瞭然で、ルビは総て「がんぢ」になっている。
 「げんじ」は存在しない。
 古本屋に行けば、年号を暗記するためのお経みたいな古書が置いてあるが、それにもルビが振ってある。日本史研究の方は調べてみることだ。
 学生ならそれで卒論を書ける。

 「がんぢ(ち)」が、いつ、なぜ消えたのかは、詳細に調べてみる必要がありそうだ。
 どんなおバカな「大家」が関わっていることやら。

「大家は退化を招く」
 早坂ノボル先生のお言葉です(笑)。