日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

夢の話 第55夜 縁談

夢の中の自分は30歳くらい。

何かの宴会の席で、そろそろ嫁を貰わないかという話をもちかけられ、面倒なのでつい「ドコソレの○○ちゃんのような娘がよい」と口にしてしまった。
酔っ払っていたのと、話を早く終わらせたかったのだ。
するとその話を聞きつけた知人が、よせば良いのに間を取り持ってくれ、その娘と会うことになった。
娘どころか、その家の家族が全部、郷里の実家に遊びに来るという流れになっており、要するに見合いと同じだ。相手の家族と、知人の顔を潰さないためには、男性側からはゼッタイに断れない状況になっていた。
「なんでそういうのにOKしたんだよ」
母親に愚痴ると、母は母で「オマエが望んだことだよ」と答える。

すぐ次の日には、相手の家族が大挙して押し寄せてきた。
相手の娘とは、数度会ったことがあるだけで、話を交わしたのも一言二言だけ。
中肉中背で、色白の娘。けして器量良しではないが、地味な顔立ちは私の好きなタイプではある。

ありゃりゃ。首筋に赤い染みがあるぞ。これっていわゆるキスマークでは。
いるんだよな。見た目もしぐさも地味だけど、行動が派手な女って。
途端に気持ちが萎えていく。

双方の親族は酒を飲み始め、宴会に移行。
私はトイレに行く振りをして、自分の部屋に入った。
窓から外を覗くと、隣の庭の梅の花が満開で、窓の隙間から香りが漂ってくる。

急にドアが開き、6歳くらいの男の子が入ってくる。
女性の家族で、知らない家の中を探検しているというわけだ。
「寒いから、コタツに入りな」
そう私が促すと、子どもは素直にコタツに足を入れた。
私も向かい側に座る。
「和菓子があるから、食べなよ」
子どもは菓子を一瞥し、「道明寺は○○屋のじゃないと美味しくない」と言う。
このガキ。生意気なことを言いやがる。
タツの中の子どもの足の裏を思い切りつねった。
泣かない。
もう一度、足をつねる。
ようやく泣き出し、親の元へ走る。
足の裏は何をしても痕が残らない。子どもの頃はよくそうやっていじめたっけな。

10分くらいすると、母が部屋にやってきた。
「オマエ、○○ちゃんがオマエにいじめられたと言って泣いてたけど」
これは予期していたこと。
「オレがその子をいじめて何の得がある?他所の家に来て遊び道具も無い。そろそろ飽きた頃だし、家に帰りたいということだろ。子どもなんだし」
後で、告げ口なんかするんじゃないと、ガキをもう1回つねっとくか。

いざ憎らしくなると、その家族全部が嫌いになる。
ガキに「どこそれの菓子でないと美味くない」と言わせる親が疎ましい。
相手の女性だってあのガキの姉だし、同じようなものだろう。
「○○はドコソレ屋でないと」
事あるごとにそんなことを言い出しそうだ。
体よく断る口実はないものか。

父親の会社が倒産し、子どもの頃に辛酸を舐めた私の妻だったら、ゼッタイにそんな類のことは言わないよな。息子だって、子どもなりに美味しいか不味いかは言うだろうけど、「ドコソレ屋でないと」は言わんだろう。
あれ?妻、息子?
オレって、結婚して子どももいるわけ?
らせん階段を回りながら落ちる感覚と共に、現実の自分の体に戻り、目が醒めました。

(追記)
娘にこんな夢を見たという話をしたのですが、「足の裏の話は、ホントに意地が悪そうに聞こえるからやめたほうがいいよ」との意見でした。でも、もう書いてしまってますので(かつ夢の話だし)。