日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

とうもろこしの芯

田舎からとうもろこしが送られてきました。
母の実家は大きな農家ですので、出荷の始まる季節になったということですね。

とうもろこしを食べながら、妻がポツリと語りました。
「子どもの頃、とうもろこしの芯を拾ったことがあるよ」

妻が子どもの頃、父親の経営するパン工場が倒産したため、家屋敷を売り払って田舎に移り住んだということです。
妻は6人兄弟の4番目(長女)でした。
ご飯を炊く薪が買えなかったので、母親は子どもたちを市場に行かせ、とうもろこしの芯を拾わせました。
とうもろこしには油が多く、よく乾燥させると、たった3本でご飯を炊くことができたという話です。
親は毎日の生活にさぞや苦労しただろうと思いますが、子どもたちは難しいことは考えません。
妻にとってはどちらかといえば、楽しい思い出の1つのようです。
苦楽を共にする家族が8人(親2人に子ども6人)もいれば、きっと乗り切れます。

その後、次第に子どもたちが順次就学年齢になると、6人の子どもたちのうち上から4人は親戚に預けられました。
そこから先はだいぶ苦労したようです。

とうもろこしの芯はよく燃えたけれど、煤が多く、お釜が黒くなったということです。
いつも夫婦喧嘩ばかりですが、たまに優しい気持ちになる。昨日はそんな1日でした。