◎古貨幣迷宮事件簿 「八戸銭拾遺録」その1
これまで記述が漏れていた八戸方面銭の銭種について、分かり得るところを記す。
1)広穿類
穿内に刀を入れ、広穿となったもの。
風貌は「目寛見寛座」のものに似て、母銭の輪側が直立しているが、この類かどうかはまだ確定できない。
小さい割には変化の多い銭種なので、今後楽しめると思う。
2)目寛見寛座 座寛(鋳写し母経由)
一般通用銭の座寛を改造して、鋳写し母を作り、それで鉄銭を作ったもの。
座寛を改造しそのまま母銭使用したものとは厚さが異なる。
面文が大きいが、差異が小さいので、「目寛」や「座寛写し」との判別は容易ではない。(続く)