日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

夢の話 第109夜 通り道

家人が旅行に行ってしまい、家には私1人です。
広い家で、居間だけで60畳くらいの広さがあります。天井も高く、2階くらいの高さ。
いちいち移動するのが面倒なので、大半を居間で過ごしています。
居間のテーブルの片側で仕事をし、反対側で食事をする。寝るのはソファといった按配です。

パンツ一丁でソファに座っていると、勝手口がガタガタを音がして、ドアが開きました。
中に入ってきたのは、隣家のオバサンで、私の顔を見ると、すまなそうに頭を少し下げます。
「すいません。近道だから」
近道だから、だあ?
「ここ。ウチの家の中ですよ」

「少し強く押すと、このドアは開くのよね。ほら」
実際にドアを開けて見せます。確かに鍵を掛けていても開くようです。
「だからと言って、勝手に他人の家に上がりこんでもらっては困ります」

「前に住んでた人も通らせてもらっていたと言っていました。この通り道だとものすごく近いんですよ」
なんかムカツクなあ。だんだん腹が立ってきます。
この私の表情を見て、オバサンは手に持っていた籠からなにやら取り出しました。
「おわびにこれをさしあげます」
差し出されたものは、なんと子猫。
「アレルギーだから、動物はだめなんだよね」
その答えに、オバサンは首を振ります。
「これはペット用じゃなくて食用ですよ。唐揚げにすると美味いから食べてみて」
うへえ。猫の唐揚げですか。気色悪いなあ。

「もういいから帰ってくれませんか」
オバサンは愛想笑いを浮かべて、そそくさと出て行きます。

今日の夢は気持ち悪いなあ。
居間の窓から外を眺めると、昼だというのに空が真っ赤です。遠くでは雷がゴロゴロ鳴っているようです。
「ここはどんな世界なんだろ」
思わず独り言を呟いていました。

ここで覚醒。