日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

かんぽの宿

もし本当に、報道されているのが事実なら、これは本当に悪質です。

ただし建設費30億円の施設の売却価格が1億とか5千万とか、あるいは5百万というケースはザラにあります。
負債を抱えており、相殺すると大して資産が残らないというケースです。
地方の温泉だと「繁盛していそうな」ホテルの経営権が、わずか1億で売りに出ていたりします。もちろん、累積する負債を埋める必要があったり、維持するのに巨額の費用が掛かる場合です。

しかし「かんぽの宿」では負債を引き受ける部分が一切無いはずで、建物を解体してさら地にすれば確実に儲かる話です。
オリックスだって、赤字経営の宿泊施設を維持する気はまったくなく、すぐにも土地を売却するつもりだったのですね。2年動かさずに、その後さっさと売るという算段です。

巧妙なのは、全国全施設一括売却が条件となってます。
個々の施設なら買えても、全部一括では相当な資金が必要になることで、リーマンショックで損失を抱えた企業が今、投資に資本を注ぐのは難しい。
なぜこのタイミングかというのは、そこですね。

また売る方の側から見ると、郵政民営化で公社時代ならできなかった自由裁量が、今ならできます。
小泉改革の負の部分はそこで、金持ちだけが儲けられるというシステムになってます。
流通なんて、規制緩和のおかげで、独占禁止法の適用を考えたほうがよいと思うほど、2資本系列だけが拡大主義的にグループ企業を増やしています。
いまだに小泉待望論があるとの話ですが、何を考えているのでしょうかね。
金持ちに支配されたいのでしょうか。