日刊早坂ノボル新聞

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(北斗英雄伝)「島の女」の連載を開始しました

 9月11日に盛岡タイムス紙で告知が入り、翌12日より、「島の女─盗賊の赤虎が奥州平泉で鬼女と戦う話─」の連載が始まりました。
 赤虎は「九戸戦始末記 北斗英雄伝」の冒頭に近い部分、三戸の伊勢屋の前での厨川五右衛門との決闘により死んだ盗賊です。
 赤虎は盗賊団である毘沙門党の首領です。紅蜘蛛お蓮が小さいころに拾い、これを守り育てた男で、元は自らも戦災孤児でした。
 このエピソードから、スピンオフしたものが、「峡谷の怪物」でしたが、以来、「なぜこの赤虎が」を考え、関連作を書き続けています。
 
 この世の物事一切を、「白と黒」、「善と悪」に仕切るのは簡単で、かつ乱暴な考え方です。
赤虎は常にグレーゾーンの中におり、情にもまれ、あがいています。
 真の悪は、口では正義を叫びつつ、自らは陰に隠れ、密かに己の利益をむさぼる輩でしょう。
 赤虎は、人の間でうまく立ち回ることが出来ない不器用な男ですが、ウソや欺瞞には敏感で、ものごとを損得で量ることがありません。
 「北斗英雄伝」の登場人物の中で、この赤虎と紅蜘蛛お蓮は、もっとも心惹かれるキャラクターとなっています。
 
 「島の女」は赤虎3部作の最初の部分にあたり、30代の赤虎の姿を描くものです。
 第3部の「峡谷の怪物」(プロローグ)→「無情の雨」(本編)→「雪の降る朝に」(エピローグ)から書き始めた赤虎シリーズも、あとは第2部の赤虎40代のエピソードを残すのみとなりました。
 
 「島の女」のダイジェストは、連載終了時に「北斗英雄伝」公式HPにて、公表します。
 
イメージ 1 平成24年9月11日告知
 
イメージ 2
平成24年9月12日付 第1回の冒頭