日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

夢の話 第177夜 駅の殺人 その1

今朝方、トイレに起きた直後に見た夢です。
 
目が醒めると、喫茶店のような場所の壁際に座っていました。
しばらくの間、眠り込んでいたようです。
私はスーツ姿で、横の椅子に革の鞄を置いています。
テーブルの上には、図面やら写真が散らばっています。
 
ずいぶん長い間眠っていたようです。
どれくらい寝てたんだろ。
1時間?それとも2時間?
 
回りのテーブルには、人が沢山座っています。
ざっと200人はいそうです。
こんなに人がいる所で寝入ったなら、泥棒の被害に遭っていそうです。
鞄を見ると、口が大きく開いていました。
イケネ。これから出張で、鞄には50万円くらいの出張手当が入っています。
急いで中を確かめると、中身はきちんとありました。
とりあえず、このまま出発することはできます。
 
「おい。もう6時近くだぞ。早く出た方が良さそうだ」
「そうだね」
そんな声が聞こえました。
その声を合図にするかのように、店じゅうの客があわてて立ち上がりました。
皆急いで、出口に歩き始めます。
 
何なに?なんかあるのかいな。
他の人たちが一斉に外に出るので、思わず後ろについて外に出ました。
そこで直前の人に、声を掛けてみます。
「なぜ皆さん、あわてて外に出ているんですか?」
「え」と男性が振り返ります。
「そりゃ、そうだよ。午後6時半になると、駅の近くで毎日誰かが殺されているからね。あんた、そのことを知らないの?」
そこで、記憶を掘り起こしてみます。
確かに、このところ通り魔事件が起きていて、夕方になるとアイスピックのような鋭利な刃物で胸を刺される事件が続いていました。8人くらいが亡くなっていて、大事件になってます。
その事件は、6時から8時ごろまでの間に起きているので、その時間帯には駅やバスターミナルに人がいなくなるのです。
6時までに電車に乗るか、8時半を過ぎてから乗れば大丈夫です。
 
小走りに駅に向かうと、構内はさすがに混雑していました。
電車に乗ろうとホームに入りますが、どの電車もぎっしりです。
ドアが開いても、車両には、入る隙間がありません。
 
仕方ない。また駅の前に戻って、サウナででも時間をつぶそうか。
改札を出ると、同じように電車に乗れなかった人が何人もうろうろしていました。
皆、真剣な表情で、周囲の人の顔色を見つつ、駅から離れようとしています。
なるほど。犯人が誰かわからないから、疑心暗鬼になっているんだろうな。
 
駅の外には、長いけやき並木があります。
背の高い木ばかりで、てっぺんが見えないくらいです。
夕方になると、木の上の方に繋いだイルミネーションに電気が入り、突然、上が明るくなります。
一瞬にして、並木道が明るくなり、私は少々びっくりして立ち止まりました。
おう。こういう仕掛けがあったのか。
 
上を見上げると、木の上には沢山の電飾が光っていました。
そんなまばゆい光の間に、なにやら黒い塊が見えていました。
何あれ。電線の塊?
あまり気に止めず、歩き出します。
しかし、何歩か先に進んだ後で、前にも同じようなものを見たことを思い出しました。
確か動物園です。
熱帯に住む大きなハゲワシだったか、巨大梟だったか。あるいは、蝙蝠だったかもしれませんが、とにかく空を飛ぶ生き物です。
いくらなんでも、このイルミネ-ションじゃあ、明るくてかなわんだろうな。
鳥ならなおさらだ。
 
ここではたと気が付きます。
午後6時半から8時ごろって、この並木道に電飾が点いている時間だよな。
もしかして、通り魔事件を起こしている犯人って、人間とは限らんのじゃないか。
灯りに追い立てられた鳥か、いらだって人を襲っているという可能性だってありそうだ。
さっきみたいな巨大な鳥なら、嘴でひと突きすれば、胸に穴が開きそうだし。
昔、地下鉄に住む鳥みたいな生き物が人を襲う映画があったっけな。
 
駅前の商店街は、通り魔を恐れ、早々と店を閉めていました。
道は明るいのですが、左右の建物のシャッターは皆降りていました。
気が付くと、道路を歩いているのは、もはや5、6人です。
私の20㍍前には、赤い服を着た若い女性が歩いています。
きっと、たまたまどこか遠くからこの町に来ていて、こんなことが起きているとは気づかなかったのですね。
 
もし、さっき見た鳥が犯人だったら、ああいう目立つ格好じゃあ、危ないだろうな。
と思った瞬間、空の上から黒い塊が落ちてきて、その女性の上にとびかかりました。
「ぎゃあ!」
大きな声を上げて、女性が倒れます。
 
びっくりして、私は女性の方に走り寄りました。
女性の脇には、ペリカンの形をした巨大な黒い鳥が立っています。
口ばしが長く、70㌢を超えているようです。
気持ち悪い。
その鳥は、私のことを一瞥すると、すぐに羽をはばたかせて、空に飛びあがりました。
 
「大丈夫ですか?」
女性に声を掛けますが、その女性の胸には黒い穴が空いていて、そこからぶくぶくと血が湧き出ていました。
ひと目で、もはや助からないことがわかります。
 
女性の声を聞きつけた人がいたのか、周囲に人が集まってきました。
「通り魔だ」「女の人がやられた」
「誰がやったんだ」
口々に騒いでいます。
すると、その人垣の中の1人が、私を指差しました。
「こいつだ。こいつがやった。オレは一部始終を見ていたぞ」
ウソつき。やったのは、さっきの大きな鳥です。
しかし、怒り狂った群集は、犯人を取り押さえようと、私の周囲を囲みます。
 
ここで覚醒。
水を飲んで戻ったら、再び眠ってしまい、この続きの夢を見ました。
後で書きます。