日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

絶対音感

息子が高校に入学すると、「部活をやっていいのか?」と訊いて来ました。
息子は「放課後は予備校に通わされるのか」と思った模様です。

もちろん、親の答えは「バカヤロ。当たり前だ。高校の3年間は1回きりだ。部活をトコトンやり、女子とも付き合え」です。
そういう経験と引きかえに、ソコソコの大学に入ったからと言って、将来が拓けるわけじゃない。
生きてゆくのには挫折や失敗はつきもの。
その時に、総てを放棄してしまわず、うまくフィードバックするためには、様々な人生経験を重ねることが重要です。
勉強も必要ですが、一生を通じて続けられる趣味を見つければ、仕事の他に生きてゆくための「柱」が出来ます。

ところで、息子が選んだのは、ベース・ギター。
父親としては、「やっぱりな」と思います。
小さい時からピアノを習い、マーチングバンドでチューバを吹き、合唱部。
息子はずっと音楽ばかりでした。

子どもの頃からの音楽体験が効いているのか、親の世代とは耳が違います。
息子は、1回聴いた曲を正確に諳んじることができます。
どうやら、親には無い「絶対音感」というものを持っているらしいですね。

いずれ息子は4弦だけでなく、程なく5弦のほうも弾くようになると見ています。
なにかこの後のヒントになる音源をプレゼントしなくては。
そこで、親が選んだのは、ピンクサファイアでした。
ギターが立っている楽曲が多いのと、演奏者の年恰好が息子に近かったからです。
とりわけ、このギタリストがスゲー。
わずか20歳かそこらの時の演奏技術があれですよ。

「お前と大して齢が変わらない女子が、これだけ弾けてる。参考にすれば?」
そう言って、一緒に車に乗った時にカーステで曲をかけたのです。
すると、息子は各々の楽器がどういう旋律・リズムを刻んでいるかを、一発で聞き分けることが出来るとのことです。
やはり親の世代とは人種が違うらしいです(苦笑)。
楽譜が読めない親とすれば、息子の耳がどうなっているのか、まったく理解不能です。

今どきの高校生は、CDプレイヤーで音楽を聴いたりしません。
このため、それ以後、そのCDは車で流しっぱなしになってます。

ピンクサファイアが曲を演奏したのは20数年前。
楽曲の感じからして「寝ても覚めても音楽漬け」だった印象です。
後で知りましたが、今年は生で演奏を聴けるチャンスがあったそうな。
年季の入ったギターが聴けたかもしれないのに、知らず・行けずに残念です。

しかし、このギタリスト(旧姓鈴木さん)が、「死ぬまでギターを止めない」のは疑いありません。
たとえ腱鞘炎になろうが、パーキンソン病になろうが、きっと弾いていそう。
腕が使えなければ、足の指で弾くかも。
そんなイメージがあります。
心地良いほどの「トコトン」ぶりです。